「お父さんと一緒にいるの嫌じゃない？」との質問に息子は…【濱マモルののほほんコラムVol.208～尊敬する人～】

濱マモルののほほんコラムVol.208～尊敬する人～

　仁徳天皇崚古墳の全長が、実は従来より30メートルも大きかった可能性があるそうだ。

　2019年に世界文化遺産として登録された大阪府堺市の百舌鳥・古市古墳群、そのうちの仁徳天皇崚古墳は、2023年3月に宮内庁が発表した研究結果によると、古墳の全長は486メートルとされていた。

　だが、7月2日のニュースでは完成当時の姿を推定した場合、それよりも大きい513.3メートルとなる模様。前方部の最大幅も、従来より30メートルほど大きい342.75メートルの可能性があるという。

　仁徳天皇崚とは、その名の通り、4世紀末から5世紀前半に在位した仁徳天皇の陵墓。日本最大の規模を誇り、クフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵と共に世界三大墳墓に数えられる。

　なぜ、そのニュースに反応したかと言えば、アタシは仁徳天皇陵に関する勝手な思い出があり、それは小学校6年生の頃。教室で校長と共に給食を食べるというイベントが行われ、そこで「尊敬する人」を各人が発表するという流れになった時のことだった。

「尊敬する人はお父さんです！」。多くの友人は笑顔でこう答えたが、以前にコラムで告白した通り、アタシは父親と不仲だった。その場しのぎとは言え、ウソはつきたくない。出番が回るまで少ない脳みそをフル回転させたところ、授業で習った仁徳天皇の名前が思い浮かんだ。

　日本で一番墓がデカい。ということは、さぞかし立派な方だったのだろう。至極単純な思考だったのだが、イレギュラーな回答に興味を示した校長からは、怒涛の質問攻め。さほど知識があるわけではないし、「はぁ」「まぁ」などと適当に返すうち、思わず「しつけぇなぁ」と舌打ちしてしまい、空気を悪くしてしまったことは、今となっては反省している。

「お父さんと一緒にいるの嫌じゃない？」との質問に息子は…

　ところで先日、子供たちと映画を観た帰り道、ありがたいことに居酒屋の前でスタッフと思しき方に声をかけられた。「あ、濱さんだ。いつも見てます」。子供たちも当然、我がペンネームは理解しており、この言葉を聞くや否や、息子はニヤニヤしがら「濱さんだって。じゃあ、あの人もギャンブラーなのかな。ダメ人間だね」とひと言。

　若干、考え方に偏りはあるものの、そんな父親と中学2年生にもなって共に行動してくれるのは嬉しいことだし、以前もサンボマスターのライブを一緒に観に行った際、他の同行人の「お父さんと一緒にいるの、嫌じゃないの？」との質問にも「全然、楽しいよ」と答えていたことは聞き逃していない。

　まぁアタシと外出すれば旨い物を食べられる、もしくはなにかを買ってもらえる。そんな認識だけかも知れないが、尊敬の気持ちこそ感じられないとは言え、嫌われていないことはなにより。現状を維持しつつ、いつかは尊敬されるように頑張ろうと思いました。