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名機『サンダーV』に対して『バーサス』の評価は…先行押し切りは必勝態勢と学んだ「対決」の話【ゴトロニの人生4コマスベリ】

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一方的なシェア開拓

 どもでやんす。ゴトロニでがんすー。

 早速ですが、パチスロライフは良い感じですか?

名機『サンダーV』に対して『バーサス』の評価は…先行押し切りは必勝態勢と学んだ「対決」の話【ゴトロニの人生4コマスベリ】の画像2
 おじさんは前にここでちらっと扱ったFX口座を急遽全部手仕舞いし、一旦終了。一旦終了することになりました。。一旦終了させられることになりました!!

 何故そんなことになったのかというと…スマスロのせいなんだよね~。今年に入って何十万負けているやら…例年3月は何かと物入りなタイミングというのと重なり、財布がサクサクふわふわになる地獄に陥ったという次第。いやー、貧乏&ヒキ弱マンにはツラい時代ですね。

 でも、4万からスタートして86047円と倍以上に増やせているので、時代はやはりFXだなぁとしか思えません。なお、15.00カナダドルに関しては無視で。遥か昔からの名残なんですよね…これ、無事円に替えられるのかな? 自分でもよく分からないくらいの遺物だったりします。パチンコで言うと液晶のマリモです、古いマシンだと発生するアレね。

 さて、当コラムで数回現状のパチンコの方に話がそれましたが、パチスロを振り返る話は雷神様ことサンダーVまで終わりました。本当にね、その人気はすさまじく、ニューパルとコンドルといった主力機種以外の人気を根こそぎ奪っているような感じで、連日連夜大混雑の様相でしたね。先行導入というワケではないんだろうけど、率先して設置したホールなんて何日も打てなかったもんなぁ。

 そんな風に、開店前から気合入れないと満足に触れないなんて当たり前の事態でしたが、その理由は当時唯一無二の「チャンス演出の採用」にあったわけです。

 このチャンス演出という存在を他のライバルメーカーが簡単に看過するような世界ではないのがP業界ってものだと、まださほどキャリアの長くない当時の私からしてもそれは理解していて、すぐにでも雷神様キラーというか、対抗馬が出てくるものと思いつつ、雷神様にあぶれ悶々とする時に、雷神様のライバルへ胸を膨らませていたものでした。

 その辺はお手のモノというか、昔の一般的なゲーム業界もそうでしたが、「あれあれ? これってどこかで見かけたぞ?」とか「どう見ても○○選手だよね?」とか「モロにミッキーじゃん」とかオマージュ…パクリが横行していた時代ですからね。

 良いと思ったものもとりあえず取り入れてみるというチャレンジ精神ブンブン丸な時代ゆえ『タイフーンU』くらいの名前で、より洗練されたチャンス演出でボーナスへの期待を盛り上げてくれる機種がすぐに出てくるだろう…そう考えていたんですけどね、全然でした。

 そうこうしているうちに、同じユニバ系から『バーサス』が出てきてしまうんですよ。つまり、チャンス演出搭載機としてはサンダーV→バーサスの順番なんですね(当時は地域等の環境によって前後している可能性も多分にあるので、その際はご了承ください)。

 これにはちょっと驚きました。

これが新規開拓成功時のメリットか

 サンダーVとバーサスのデビュー間隔は約半年。こんな長い期間他社ライバル不在の事態をどう捉えるかは色々あると思います。

 ボーナスの成立を完全に教えるのではなく、リール以外で「当たっているかもよ?」で煽ってくるゲーム性は他メーカーの頭に一切なかったという理由が真っ先に思い浮かびます。

 バーサスよりも少し前にデビューしたネットの『クロスCT』なんかはCT突入成否をランプで煽ってきましたが、これをチャンス演出と呼ぶのかについては違います。

 これは1/2のCTに入るか入らないかという表示に過ぎず、成立したボーナスがビッグ確定なのかレギュラー確定なのか、はたまたBR共通なのかというボーナス告知パターンの延長線上にあるものと見做すのが自然です。

 しかも今となってはチャンス演出だらけのパチスロ界になっているわけで、そんな開拓の余地がある市場を半年、いやそれ以上も好き放題にさせるのはさすがに企業同士の競争という観点で、他メーカーは完敗と言えるでしょう。

 でもさー、しつこいようだけど半年だぜ、半年?そんなモヤモヤをずっと抱えていて、もうバーサスが出てから何年も経ってのこと、いい機会があったので別のメーカーの開発者(バーサスの頃は現場にいない年齢の人)に訊いたところ、他の理由もすらすらと挙げてくれたのが印象的でした。
それは以下のとおり。

① サンダーVを市場で見てから真似て開発をするにも当然時間がかかる
② 真似るにしても構想に無かった場合はより時間がかかる
③ そもそもそのノウハウがないから作れない
④ バックライトや7セグなどチャンス演出を行うデバイスの調達や機構を組込むのが一苦労
⑤ ④を採用するにあたり、筐体の変更を余儀なくされる場合、億単位の資金も必要に
⑥ チャンス演出を行うためのデータを詰め込む技術がない

 ほえ~って感じで説明を聞いていましたが、開発現場の事情を知ればまぁそりゃあそうだなってものではありますね。

 ⑤なんて、新筐体の設計に要する資金量も時間も膨大で、それこそ社運を賭けた一大イベントになりますから。⑥に関してはパチスロ開発地獄の象徴ですので、通ぶりたいなら覚えておいた方が良いですよ。

 もちろん、今でも切実な問題として常に横たわっております。アセンブラを駆使するメインプログラマーの皆さん、本当にお疲れ様です。一度、各メーカーの「メインプログラマーさんだけの愚痴」を取材したいなぁ。どこか引き受けてくれるところがあればご連絡ください。
企画屋が新機能とか好きに吹いてくれるけど、そんな面倒くさいのをどこに入れる余地があるんだよ!! というのは真っ先に出てくると思います、ハイ。

そんなバーサスも…

 またもや完全に脇道にそれてしまったので話を戻しつつ締めとしたいのですが…そんなバーサスくんの評価はかなりビミョー。配列とリーチ目概念の相性が選んでしまってはいけない組合せで、チャンス演出が常に「そりゃあフラッシュするよね」って感じなんですよ。

 例えば、ベルとスイカのダブル平行テンパイの形で、中リールのスイカを狙ってハズれる…これでリーチ目となった時にバーサスはフラッシュします。このフラッシュ、するのはして構わないんですが、チャンス演出として期待しているのはそこじゃないんですね、打ち手からすると。それは単に「知ってる」で終わってしまうのです。下手すりゃ、ウゼぇで終わり、何故なら、打ち手も詳しいし、面倒くさい目押しもしているから。イチイチ口を出す生真面目な学級委員長みたいな感じですかね。一方、サンダーは配列の違いもあって、出目でも演出でもそれぞれを補完してくれるから超絶面白かったわけで、この差がめちゃくちゃ違うということです。

 実際に、それは間違いないところであって、みなし機完全撤去ギリギリまで残っていたサンダーやその後に出てきた花火に比べ、4号機のバーサスは早々に戦力外となってしまっておりますね。その点、同じバーサスでも5~6号機版では非常に根強い人気を誇った次第で、スロゲーセンなどで初代を打ったら、それはすぐに分かることでしょう。時を経て、初代の欠点を見事に補う素晴らしいブラッシュアップだったと言えます。

 まぁ、あと個人的には一番印象に残っているのが「何故ゲチェナがガセるの?」というところ。左下段赤7停止時からのそれはガセるというか、全く以って強くないんですよね。サンダーのゲチェナも強くないとはいえガセる場合はスイカの取りこぼしが多いとか、コンドルでは猛烈に強かったとか、そういう流れの中でわざわざ採用した配列なので、期待しない方が無理筋ではないかな、と。

 そして、5号機版以降では鉄板扱いなので、ゲチェナが強くないことを特別に活かす配慮があったわけではないことは明白。ガセゲチャナマシンという印象止まりだったなぁ、という一台です。

ゴトロニ

ゴトロニ

神奈川県横浜市出身。大学時代にこじらせた回胴愛を武器に、ショッカーという名のデータ採り要員として攻略誌業界入り。その後、パチスロメーカー勤務を挟み、再度リングインするという特異な経歴を持つが、これといった目覚ましい活躍は見せないまま現在に至る。パチンコ・パチスロ以外では猫と競馬・競輪・オート、株、為替FXにもドップリで毎日眠れない日々を送っている。

Twitter:@GotoroniXX

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