ながら行動は「パチスロにも影響」を及ぼす？【濱マモルののほほんコラムVol.264～イヤホン禁止～】

「店内でイヤホンをつけるのはやめてほしい」。そんな内容をSNSに投稿したことで、都内のラーメン店が炎上したという。

　たしかに、ワイヤレスが普及したからか、街ではイヤホンをした人々をよく見掛ける。サブスクで音楽を聴く、YouTubeなどの動画を見る。その用途は様々だろうが、昔のワイヤレスウォークマンでの混線や断線を経験した人間からすると、いまだにワイヤレスは信用できない。有線サイコー、アナログ万歳である。

• ＜目次＞
• ながら行動は「パチスロ」にも影響を及ぼす
• 「イヤホン禁止」なんて注意書きするホールも出てくる？

■ながら行動は「パチスロ」にも影響を及ぼす

　ところで、意外と知られていないが、飲食店の開業に調理師免許の取得は不要だ。必要な資格は食品衛生責任者と防災管理者の2つで、保健所の許可を取れば営業できる。

　よって、飲食業は比較的、新規で参入しやすい業種。「脱サラ」なんて言葉もあったが、サラリーマンを辞めて、料理が好きだから、お酒が好きだから、と飲食店を開業する人も少なくない。
　
　ただ、敷居が低いということは、それだけライバルも多いということ。もちろん、ジャンルにもよるが、開業から3年での廃業率は7割ともいわれており、かなり厳しい世界なのである。

　そう考えると、ラーメン店などの客単価が低いお店は「回転率」が命。店主によっては「最高の状態で食べてほしい」「一生懸命作ったものは真剣に味わってほしい」といった職人気質な考え方もあるかもしれないが、人気店ともなれば1秒でも早く行列をさばくことが大切であり、音楽を聴きながら、動画を見ながらの食事は、少なからず、その妨げとなるわけだ。

　言うまでもなく、食べ終わっているのに動画を見続けているヤツなんぞは論外だし、アタシも注意する。若い頃、待っている人がいるのに、カウンターでダラダラとビールを飲んでいる彼女に呆れて、ひとりで帰ったことがある。それが原因か否かはわからないが、ほどなくして、その彼女とはお別れした。

　ながら行動は、いろいろなことに影響を及ぼす。代表的なのが、スマホをいじりながらの移動。中にはスマホをいじりながら車やバイク、自転車を運転している超危険人物もいやがり、この前は、そんな車に轢かれそうになった。一応、ナンバーは覚えている。

　パチスロも、そうだ。リールの手前にスマホを置き、動画を見ながら打っている人もいるが、これは意識が分散されることで、ゲーム数の消化が遅くなると断言できる。何故なら先日、自分自身で実証したからである。

■「イヤホン禁止」なんて注意書きするホールも出てくる？

　金欠なのにどうしてもパチスロが打ちたくて、夏休み中の子供たちや嫁さんの了承を得た後、5スロコーナーで最近のお気に入り、サミーの『スマスロ痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』に着席した時のことだ。

そのホールは、台間にコンパクトなテレビが設置されている。座ると同時に、有線のイヤホンを差してテレ朝を選択。まずは「大下容子ワイド！スクランブル」をラジオ代わりに打ち始めた。余談だが、大下容子さんは結構、タイプだ。

　その後は、「徹子の部屋」「DAIGOも台所」と番組が進行。取り立ててゲーム数の消化に影響はなかったのだが、おやつの時間が過ぎて「相棒」の再放送が始まると、状況は一変した。

「僕としたことが…」「もう1つだけよろしいでしょうか」。水谷豊が演じる杉下右京の一挙手一投足に釘付けであり、レバーを叩く速度が低下。意識が分散されたことで拳に宿るパワーも半減したのか、この日初の天井にも到達してしまった。
　
　結局、なにが言いたいのかといえば、わざわざスマホで動画を流しているくらいなのだから、興味があるものを見ているハズだし、そうなるとゲーム数の消化が遅くなるわけで、それは結果的にホールの売上にも繋がる。

「客付きは悪くないのに、それほど回されていない」となると、いつかは「イヤホン禁止」なんて注意書きをするホールも出てくるのではないかと危惧しているのである。