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パチスロ「北斗の拳」バブルは歴代最強!? ヒット機種に必要不可欠な「要素」とは

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 パチンコ・パチスロ機でヒット機種を生み出す必要不可欠な要素。それが「アニメ」を中心としたコンテンツとのタイアップ機だろう。

『ルパン三世』シリーズや『ガンダム』シリーズなど、長年パチンコ業界を支えたアニメコンテンツ。その中でも、『北斗の拳』がパチンコ業界にもたらした功績は極めて大きい。

「3万台」販売でヒット機種、「10万台」で大ヒット機種といわれるパチンコ業界で、2002年に販売された『パチスロ北斗の拳』はなんと「62万台」という販売台数を記録。パチスロ最大のヒット機種となったのだ。また、この異例の大ヒットにより『北斗の拳』を知らなかった者が「アニメや原作」に興味を持つ”きっかけ”となり、多くのグッズが売り出された。この現象は「第三次北斗ブーム」と呼ばれた。

『北斗の拳』の他に、パチスロが”きっかけ”で知名度が飛躍したコンテンツといえば、現在もなお、ホールで大活躍中の『バジリスク』シリーズだろう。ホールの主力機種となった同シリーズの原作に、多くのパチスロファンが興味を抱いたに違いない。

 このように、パチスロから派生してコンテンツそのものに興味を持つ人間が数多くいることが分かる。現行機種の多くがタイアップ機種である昨今、多くのユーザーがパチスロを”きっかけ”にアニメに興味を持ったのではなかろうか。私もそのうちの一人だ。

 そこで今回は、パチスロをきっかけに好きになったアニメはご紹介したい。

 まず始めは広江礼威原作の『ブラックラグーン』だ。

 本作は「タイの架空の都市・ロアナプラを主な舞台に荒事も請け負う運び屋と、裏社会に属する組織や人物たちが繰り広げるガンアクション漫画」である。

 パチスロの魅力は、銃撃戦などバイオレンスなシーンが多い原作の世界観が、パチスロの出玉性能にも踏襲されている点だ。「食うか食われるか」と言わんばかりの出玉性能に多くのスロッターが歓喜を覚え、時に涙を飲んだのではなかろうか。

 私自身もあまりの荒々しい出玉性能に何度も心が折れ掛けたことがあった。しかし、アニメで流れるクールなOP曲、洋画の掛け合いを見ているような軽妙で魅力溢れる名セリフがパチスロでも多く使用されており、何度も救われた。

 本作品のパチスロ機は現在まで2機種が販売されているが、今年中にシリーズ最新機種『パチスロブラックラグーンリミットブレイク』が導入予定だ。また、原作は今年6月から3年ぶりに連載が再開。これにはパチスロ・原作ファンから熱烈な声が挙がっており、これからも期待したいところだ。

 2つ目は河合克敏原作『モンキーターン』である。

 概要は「野球に熱中していた少年・波多野憲二が競艇場で体験したボートの感触とモンキーターンに魅了され、野球をやめて競艇選手になると決意。日本一のレーサーを目指し、様々な難関を乗り越えていく競艇漫画」だ。

 パチスロの魅力は、実際の競艇のようなスピード感満載のART演出。また、継続を掛けたバトルでは、原作で登場する数々のライバルとのアツいレースに、多くの感動と興奮を与えてくれる演出となっている。

 パチスロではエンディングを迎えると「主人公がヒロインに競艇場で告白する」という感動的なシーンが映像化されている。しかし、アニメ放送ではそのシーンの前に放送終了。楽しみにしていた分、大変ショックを受けたのであった……。

「もしパチスロをやっていなければ、アニメなどのコンテンツに興味を抱くことはなかったと思います。周りの友人も同じきっかけでアニメを見るようになった人が多いですね。そのため、昨今のパチスロは、原作ファンも納得する完成度の高い映像演出となっています。特にバジリスクの最終話のシーンは思わず泣きそうになりましたよ……」

 パチスロの魅力を引き出す重要な要素となっているアニメコンテンツ。出玉性能ではなく、好きなコンテンツの映像演出を求めるユーザーは少なくないはずだ。今後待ち受ける出玉を現行の3分の2までに抑え、出玉の上限を”5万円以下”に制限する規制「6号機」を鑑みれば、出玉性能ではなく、コンテンツ力が今以上に必要になってくるのではなかろうか。
(文=アルデバラン山本)

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