パチンコ・パチスロの設置台数「減少幅が今年最大」に……歯止めのきかない「負の連鎖」はどこまで続く!?
去年施行された遊技機に関する規則の改正によって、著しく射幸性を抑えられたパチンコ・パチスロが今後の主流となり、業界に対するファンへの訴求力低迷が不安視されるなど、ホールやメーカーにとっては予断を許さない状況が続いている。
そんななか、『遊技日本』(近畿出版社)が報じた報道によれば、パチンコ・パチスロともに設置台数が今年最大の減少幅になったという。
これは、全日本遊技事業協同組合連合会(以下、全日遊連)が行った「組合員加盟店舗の実態調査」に基づいた最新の調査結果によるデータで、パチンコが前月より9446台少ない237万2851台、パチスロが前月より6406台少ない152万2503台、総設置台数が389万5391台と390万を割り込んだ。
前年2018年の同月と比較するとパチンコがマイナス57510台、一方のパチスロはマイナス15184台となっている。この一年で合わせて7万強の遊技機が市場からなくなっていることになる。
これはもちろん同じように減少を続けていく店舗数との関わりが非常に強いが、10月の廃業店舗数は23と30~40店舗が普通であったここ最近の実績からみれば少ない部類に入る。つまり、店舗の減少とは別に設置台数が少なくなっている要因があるという見方もできるだろう。
「入れる台がない」問題もそのひとつ。冒頭で言及したようにパチンコのP機、パチスロの6号機は今まで打っていた台からすると物足りない。
しかも、パチスロは適合試験になかなか合格しない状況もあって新台が思うように市場に行き渡らないような状況となってもいる。
さらに、遊技人口の減少から経営的に苦境に追い込まれているホールが多々あるうえに、体力のある法人でも選定基準を厳しくし、新台をむやみに購入しないといった機械の買い控えなど、ホールが新台を買わないような背景もある。
こういった情勢を受けてか、メーカーも新機種製造に二の足を踏むといった負の連鎖が起こらなくもない。実際今年の春あたりから、毎週のように新台が導入されていた状況が、いまやすっかり二週間に一度のペースに落ち着いている。
パチンコは兄弟機、リユース機で場を回すなどの対応もできるが、パチスロは少ない場合だと1ヶ月で4台しか新機種が出ないといったことも珍しくない。