パチンコ店の「理想的な営業」と同等の難問!?【濱マモルの のほほんコラムVol.21~ローカルフェス~】
嫁さんの友人家族に誘われて、近所の大型公園で開催された某無料音楽フェスに参加した時のことだ。
「去年は途中から雨が降って大変だったけど、今年は晴れていて気持ちがいいね」。ポカポカ陽気の中、2年連続で参加した嫁さんが酒を飲みながら上機嫌で話しかけてくると、「でもさ、もうちょっと盛り上がるバンドを呼べないものなのかな」とも続けた。
あくまで嫁さんの見解である。とはいえ正直、お客さんはお世辞にも多いとはいえず、メインフロアでも同行した子供たちが自由に走り回れるレベル。
まぁだからこそお酒や食べ物もほぼ並ばずにストレスなく購入できるし、トイレも待ち時間なしと非常に快適なのだが、例えばここに大型フェスで活躍するような有名バンドが多数出演したら、どうなるだろうか。
子供たちが走り回るどころか、ファンがサークルモッシュやダイブをはじめる可能性があるし、どこのお店も大行列。トイレにいたってはおむつ持参の方が安全な状況になりかねないわけで、個人的にはまったりとくつろぎながら各々のペースで楽しめるローカルフェスも悪くないと思うのである。
これは、ホールにも同じことがいえる。
例えば、広告規制ガン無視で来店イベントや収録などであおりまくり、連日、主要マシンに高設定を大量投入すれば、どこからともなく軍団やらがウヨウヨと集まってくるだろう。
営業方針はそれぞれだろうから素人のアタシがどうこう言うつもりはないし、そもそもそんな権利もないが、この人々が通常営業日に遊びに来る確率は、おそらくGOD揃いよりも低い。
むしろ、憩いの場として楽しんでいた常連客にとっては「迷惑極まりない」シチュエーションかもしれないし、そんな常連客を減らしてしまう危険性もあるのではないだろうか。難しい問題である。
メインフロアを見渡せば、この日のために設営された遊具施設で飛び跳ねる子供たち。ござを敷いて宴会をしている酔客もいれば、演奏に乗りまくっている音楽好きもいる。
「ホールもフェスも、居心地がいいのが一番だよなぁ」。ひとりごちながら娘にせがまれたイチゴクレープを買うべくキッチンカーへ向かいつつ財布を開くと、全財産はたったの5千円。
いつもガラガラのホールで打ってるセイであまり勝てないというのも、難しい問題である。
(文=濱マモル)