元パチンコ店員「長期の連勤」「丸1日ぶっ通し業務」過酷エピソードに驚愕…過去に存在した「許せないホール」の話
ひと昔前のパチンコ店の労働環境といえば、本当に酷いケースもあった。最近では随分と改善された企業が多いと思うが、あるパチンコ企業を退職した知人から聞いた労働環境は本当に過酷なものだった。
まずそのホールには社員が存在しない。創業者一族である店長以外は全員がパート、アルバイトなのだ。一応は主任という肩書きの役職者がいるものの、その主任も当然アルバイトなのである。
ホールを回すスタッフは基本的に二人。在職するスタッフのほとんどは一般的な企業と変わらない労働時間&勤務形態だったが、とにかく酷いのがその主任に対する扱い。
通常パチンコ店の勤務時間といえば、早番遅番に他はせいぜい中番くらい。しかし、昔でいうところの『通し』を平気でやらされているのがこの主任だったのだ。
パチンコ店の業務時間が長いのはご存知の通りで、開店前から閉店後まで含めると16、17時間にもなる。そんな長時間の業務は、例え1日だけのことであっても疲労度は非常に高いわけだが…。
『通し』でない日であっても、体や心が全く休まる日はなかったという。
驚愕の事実。アルバイトが“この扱い”では……
なぜなら店長もシフトに組み込まれているが、「遅番に出られなくなったからそのまま居残ってくれ」ということは日常茶飯事。「早番に出られなくなった」と連絡がきて、遅番の翌日にも関わらず早番で出勤させられることも珍しくなかったらしいのだ。
その際に必ず伝えられるのが「代わりに○日を公休にする」という言葉。しかし、その約束が守られることはなく…何かにつけて休みも取り消しになるのだとか。結局、その主任が休めるのは新台入替の検査で店休日となる月1回か2回のみ。長期の連勤になるのが当たり前だったという。
昔のパチンコ店の店長といえば、休みはほとんどなしというのも当然。「休んでない自慢」が武勇伝の店長も多くいたと思われるが、会社の行方を背負っている訳でもないアルバイトが“この扱い”ではたまったものではないだろう。
店長と主任以外に在籍するのは全て女性パートだったのだが、店長が難しい機械トラブルに対処できないため、その際には主任を呼び出すのだ。
ただでさえ休みもなく、睡眠時間も足らないというのにトラブルの度に呼び出されるのだから、本当に肉体的にも精神的にもキツかったのは間違いないだろう。では何故そんなにも酷い会社で働き続けたのか。
〇〇に恩を感じていた彼は、真面目に働き続けた
その主任と会う機会があり聞いたのだが、ある事情から会社に肩代わりしてもらった借金があったという。それに恩を感じていた彼は、真面目に働き続けたのだ。
そして借金を完済したことから退職に至ったのだという。しかし、驚くことなかれ! これは、そこまで昔の話ではないのだ。このようなブラックなパチンコ店が、近年に存在していたとは本当に驚きである。
今の時代において、ここまで酷いホールは本当に特殊な例だとは思うが…いずれにせよ、こういったブラックな店舗が減っていくことを願いたい。