「とある御方と、呑みながらパチスロについてとか、時にパチスロ以外のこととか、あれこれ語り合う企画をやりたいんですが、いかがでしょう」
そう言って、当サイトでコラムを連載中の「濱マモル」は、いきなり「まさかの大物」を連れてきた。
パチスロ用語のひとつ「ゲチェナ」を考案したことでも知られる業界きっての大ベテラン、マッパチのニイサンこと「アニマルかつみ」である。
濱にとってアニかつは、パチスロライターとしては当然のことながら大先輩にあたるわけだが、プライベートではよく酒を酌み交わす、いわば呑兵衛仲間らしい。なるほど。ならば普段の調子で呑んでいただき、勢いで面白い話を聞かせていただこうではないか……というわけでこの度、新企画がスタートすることになった。
題して、「回胴酔虎伝」。どこかの居酒屋のようなタイトルだが、その理由はのちのち話が進むうちに……ということで。まずはさっそく、彼らが出会ったきっかけなどを語っていただこう。
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聞くところによると、マッパチのCDデビュープロジェクトがきっかけで交流が始まったとか。
そうですね。2000年の春だったか、前の年の暮れだったか。パチスロ必勝ガイドの編集部を経由して、「マッパチでCDを出しませんか」というオファーが彼からきたんですよ。
当時、某大手レコード会社でディレクターをやってたんですが、上司から常々、「なんか面白い企画やれ」と突かれてたんですね。で、山嵐というバンドの曲に「リール制御」ってのがあって、文字通りパチスロのことを歌ってるんですが、「こういうの、本業の人がやったら、もっと面白くなるんじゃないか」と思い立ち、ダメ元でマッパチさんにオファーをしてみたんです
読者としてマッパチのページを楽しく読ませてもらっていたんですが、お二人ともよく好きな音楽のことを書いてたりしたもんで。まぁ、ぶっちゃけ言うと「名前だけで絶対に売れる」といった確信がアタクシの中にはあったんですけどね。
実はそれまでにも何度か、「CDを出しませんか」という話はあった。でも、どれもこれも素っ頓狂な企画ばかりでね。「2人でラップやってください」とか。もう、アホかと。
それって、失礼な話ですよね。マッパチお二人の音楽的嗜好を理解してないし、そもそもかつみさんは80年代のジャパメタシーンで、けっこうなキャリアを積んでる“ホンモノ”のロック・ミュージシャンなんですから。
そう。だから、全部断ってた。ところが今度は、まさかのあの某老舗大手レコード会社だって言うもんだから、とりあえず会って話だけでも聞いてみようか……と。