パチスロ「光るリールは美しかったけど…」~2号機名機伝説「アメリカーナX-2」前編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.17】
近年、パチスロメーカーの最大手といえば、誰もがいの一番に挙げるのが、ユニバーサルエンターテインメントであろう。
関西メーカーが圧倒的な勢力を誇っていた0号機時代、数少ない関東メーカーとして奮闘。傘下にメーシー販売や瑞穂製作所といったブランドを擁することで販路を拡げ、1号機の時代にはすでに業界トップの座に君臨していた。
そんなユニバーサルの2号機第1弾として1988年にリリースされたのが、『アメリカーナX-2』である。
「アメリカーナ」という機種名は、1980年にリリースされた同社初の箱型機に由来する、歴史あるもの。
ネーミングのとおり星条旗をモチーフとしたしたパネルのデザインは、当時としては非常に斬新なものだった。
そしてさらに画期的だったのが、史上初となるバックライトを搭載した自照式リールユニット。
いまではリールが光るなんてアタリマエなことなのだが、当時としてはまさに大革命。4号機時代の半ば頃まで、同社の専売特許だったのである。
サウンドのクオリティも、当時としては群を抜いていた。大口径のスピーカを搭載し、低音から高音までよどみなく再生されるその様は、さながら高価なオーディオ機器のよう…と言うと、ちょっと大げさが。
そもそもユニバーサルという会社は、ジュークボックスを輸入・販売やメンテナンスから始まったという経緯があり、とにかく音に対するこだわりが昔から強かった。現在のバズーカ筺体は、その集大成といえるだろう。
仕様は、BR両ボーナスを搭載した、非常にオーソドックスなAタイプ。2号機から許可されたフルーツ(小役の集中役)やシングルボーナスは搭載されておらず、天井が無くなっただけで良くも悪くも1号機と何ら変わらない「フツーのパチスロ」だった。