パチスロ新規参入「第一弾」となった激レアマシン!! 今は亡きマイナーメーカー渾身の一台とは…
前回の記事では、5号機ARTでも屈指の名機である『新鬼武者』をご紹介しましたが、今回は打って変わって超マイナー&激レアパチスロ機であるハイライツ・エンタテインメント(当時はアイ電子)の5号機『SOLAR7』(2012年)を堪能してきました。
「極限の可能性」も話題…巨匠が描いた「もう一つの北斗」へ注目
ハイライツといえば、シェア率は低いものの、ホールコンピューター(ホルコン)やメダルサンド、拡台計数機等の周辺機器を取り扱うメーカーであり、商品も低価格なことで知られていました。
そんなハイライツは2015年、電子部品などを製造するアイ電子と合併したのですが、タッグを組んだアイ電子は、2012年の時点でパチスロ市場に新規参入しており、その記念すべき第一弾機種としてリリースされたのが、この『SOLAR7』でした。
とはいってもこの『SOLAR7』、実際にパチンコ店で見かけたことのあるプレイヤーは一体どれくらいいるのでしょうか。アンケートを取ったら間違いなく少数だと思います。そもそも、試打したことすらない業界関係者もさぞや多いはず……。
なぜなら、台をセールスする営業支店の店舗数が少なく、参入当初は代理店も極めて少なかったから。営業マンが実機を持ち歩いて全国行脚していたほどです。
そもそも新規参入メーカーというのは少なからず話題になるものですが、この時はまったく注目すらならない状況で、非常に地味な参入だったなという印象。そんなわけですから、セールス的に厳しいのも納得といえます。
曖昧な記憶ですが、本機を導入していたホールは、店舗サイト「P-WORLD」上でも数十店舗ぐらいだったと思います。加えて、1店舗あたりの導入台数は1~2台と超少数であることは容易に想像がつきますので、販売台数はトータルで100台にも満たなかった可能性大。となると、これはもう超のつく激レア台であることは必至です。
気になるスぺックは完全告知のボーナス+RTタイプ。ボーナスは青7BIG→最大260枚・白7BIG→最大197枚・REG→最大90枚で、ボーナス後は必ずCZに突入し、ここでRT突入を射止めるゲーム性となっています。RT「ソーラータイム」は1セット50or150G、純増は1G約0.4枚で、消化手順は基本的に通常時と同じですね。
聞き覚えのあるような電子音が心地よく、かつての2・3号機を思わせるチープなデザインも味があってよかったです。液晶は搭載されておらず、リール上部で異彩を放つ「SOLARランプ」が点灯すればボーナス確定となるのが、このランプが眩しくて本当に目がくらみそうなくらいでした。
実はこのSOLAR7、開発したのは『ひぐらしのなく頃に』シリーズで知られる人気メーカー・オーイズミなのですが、確かにどことなくオーイズミっぽい雰囲気がありましたね。
アイ電子はそれから3年という長いインターバルを経た2015年、待望の第二弾機種『鬼神7』をリリース。その後は先述した通り、ハイライツ・エンタテインメントと合併し、2017年には、パチスロ事業を撤退した『SNKプレイモア』から引き継いだ人気コンテンツ・シスタークエストのシリーズ機『しすくえパラダイス』を新生ハイライツ第一弾機種としてリリースしました。
同じく2017年には『神の左手 悪魔の右目』、『トロピカルKISS(ビターVer.、スウィートVer.)』と立て続けに販売するも、波には乗り切れず。価格帯は周辺機器と同様に非常に良心的だったんですけどね……。
そして2019年、同社は「日本遊技関連事業協会(日遊協)」を脱退、同時にパチスロ事業からも徹底することになったのです。
ちなみに当時は、SNKプレイモアの看板タイトル『スカイラブ』のシリーズ後継機のリリースも期待されていました。今後『スカイラブ』や先述した『シスタークエスト』の最終作が登場することはあるのでしょうか。
待ち望んでいるパチスロファンは多いことでしょう。私も気長に待つことにします。
(文=電撃しらっち)
<著者プロフィール>
業界歴30年。遊技機販売業など様々な業種を経験し、現在はライターとしての活動にも力を入れている。レトロパチンコ・パチスロの実戦記事や、業界関係者への取材記事も担当。羽根モノや一発台を特集するなど、オールドファンにも響く内容も積極的に作成している。
【注目記事】
■甘デジ新台「現行機最高峰の大当り確率」でラッシュ突入率100%!! 遊びやすさを追求した究極パチンコが降臨
■パチスロ「万枚続出中」の超ビッグタイトルに重要ポイントが発覚! 通常時は「モード」と「REG中AT当選率」に大注目!!
■パチスロ新台「初当り平均驚異の24ストック」凄まじいAT連と多彩な出玉トリガーを搭載したシリーズ最新作がデビュー!新台分析―パチスロ編―