パチスロ「高設定を打たせろ!」など内部情報を強要!?「店長の秘密のメモ」に関するエピソードも!!

パチスロ情報漏洩が発生…被害総額は約1千万

 先日、北海道のパチンコ店の元従業員が常連客に「パチスロ台の設定情報」を漏らし、不正に利益を得ていたという容疑で逮捕されたというニュースが報じられておりました。

 この2人は約1年間にわたって犯行を続けていたそうで、その被害総額は分かっているだけでも約1千万円に及ぶとのこと。この許されざる行為に、怒りを覚えたのは私だけではないでしょう。

 多くのユーザーが知識や立ち回りを駆使して高設定を追い求めるなかで、勝てる台を把握して不正に出玉を獲得している…。そんなことは決して許されることではありません。本当にやめていただきたいと願うばかりです。

 もちろん、パチンコ店も重要な情報に関しては細心の注意を払っているので、このような事件は滅多に起きません。私が勤めていたホールでは、パチスロの設定を把握できるのは基本的に「店長のみ」というルールがありました。

 開店前の設定変更は基本的に店長1人(休みの場合はホール責任者)で行い、作業中はスタッフ全員がパチスロコーナーに足を踏み入れてはいけないという徹底ぶり。具体的な設定は分からずとも、「この台は設定変更(リセット)していた」ということが分かってしまうからです。

 機種によってはリセット恩恵がアツい場合もあり、スタッフがお客様に「この台リセットしてましたよ」などの情報を漏らしてしまえば一大事。だからこそ、ここまで厳重な体勢をとっているわけでございます。

 お客様から冗談半分で「どれが出るのか教えてくれよ~」といったお言葉を頂いて「分かりません」と返答するのはホール店員あるあるの一つですが…。

内部情報を強要されるというエピソードも

 なかには本気で設定情報を求めてくる困ったお客様に遭遇することも。私の場合は「いつも同じ客が出てるじゃねーか!」「俺にも高設定を打たせろ!」などと事実無根の言い掛かりをつけられ、情報提供を強要されたことがございます。

 先述したように私のような一般社員は設定情報など分かりませんし、分かっていたとしても絶対に教えることができません。その旨を何度も説明しましたが、中々納得していただけなかったので対応に苦労したのを今でもハッキリと覚えております。

 また、番外編として情報漏洩にまつわる話をもう一つ。私は過去に一度だけ「店長の秘密のメモ」を目にしてしまったことがありました。

 開店前のバックヤードで拾った1枚の紙きれ。「納品書かな?」と確認してみると…なんとジャグラー島の設定が全て記されていたのです!

 まさにパンドラの箱を空けてしまったような気分。私はすぐさま店長の元へ行き、秘密のメモを渡しました。普段からクールな店長が慌てふためき、「絶対に中身のことは公言するなよ」と釘をさしてきたのでした。

 もちろん、情報を漏らす行為はしておりません。ちなみにその日のジャグラーの設定は全台設定3以上で5・6も数台ありました。「良心的な設定状況なんだな」と感じたホール店員時代のエピソードでございます。

(文=ミリオン銀次)
<著者プロフィール>
 ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。

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