パチスロ規制の歴史を振り返る【夢の4号機時代】……『北斗の拳』『ミリオンゴッド』『獣王』など伝説の名機が輝いたパチスロ全盛期

 パチスロの歴史は規制と共に創られてきた。現在の新基準「6号機」への移行も大きな話題になっているが、同様の衝撃を覚えたのはパチスロ「4号機の終焉」ではないか。今回は、そんな「4号機」時代の規制について振り返ってみたい。

強すぎるギャンブル性で多くのユーザーを虜にした「4号機」

 3号機よりもコイン持ちをよくするためにリプレイが新たに搭載。規定の盲点をついた「小役回収打法」や「リプレイはずし」という、技術介入性の高い機種が続々と登場した。

 1998年頃には、規定差枚数ギリギリで小役取得をコントロールして引き延ばし、メダルを減らさずボーナス抽選を受けることができたCT機が登場。『ウルトラマン倶楽部3』や『アステカ』などがホールを大いに盛り上げた。

 しかし時代はAT機やST機の登場によって大きく変わることになる。短時間で出玉を大量獲得できる爆裂機が次々と登場。1日で数万枚の獲得も可能な驚愕の出玉性能は、多くのユーザーを魅了することになる。伝説の初代『ミリオンゴッド』や、爆裂機として一世を風靡した名機『獣王』はパチスロの歴史を変えた機種と呼べるだろう。

 ただ「強烈すぎる出玉性能」は徐々に問題視され始め、日本電動式遊技機工業協同組合(略称:日電協)は規制を自主的に改定。2002年7月に日電協が「4.5号機」となる自主規制を作り、これまでのような爆裂機を生み出すことは困難になっていく。

伝説の名機『北斗の拳』・『吉宗』が登場「4.5号機」

 移行した4.5号機時代に、驚愕の出玉性能を持つAT機に変わる主流になったのは特殊なボーナス貯留機能を持つストック機であった。60万台を超すパチスロ史上最大のヒット機種『北斗の拳』は、専門店が登場するなど異常とも呼べる稼働率を誇ることになる。

 最大獲得枚数は711ながら「1G連チャンをする」という斬新なスペックから大爆発を呼び込んだ『吉宗』が登場したのも4.5号機時代だ。ゲーム性・爆裂性・エンターテイメント性を絶賛するユーザーが続出した名機である。

しかし射幸性を抑えるために導入された4.5号機だったが、「賭博性・中毒性が強すぎる」と指摘されてしまう。射幸性対策が十分でなかったと判断され、2004年1月に規制を強化し「4.7号機」時代へ突入した。

「パチスロバブル終焉」と予想された「5号機」時代へ

  その後、風適法の改正が行われ短時間での出玉制限やボーナスのストック機能が禁止となる「5号機」への移行が決定する。4号機の完全撤去は2007年だったが、出玉性能が大幅に制限された5号機時代が到来したのだった。

 この際も大幅な遊技人口の減少が不安視されたが、各メーカーは4号機に近い出玉性能を実現すべく”規制の抜け道”を模索し続けた。4号機と比較すれば多大な時間を要するものの、万枚も獲得可能な機種を生み出しユーザーの心を掴む事に成功した。

 果たして今回もメーカーに秘策はあるのか。4号機から5号機への移行と状況は明らかに違うが、何かしらのサプライズがあることを期待したいものだ。

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