パチンコ心が奪われる「快感」……「最高の大当り」を生み出す「極上」マシン!!

　ただ、大当りラウンドでは波の動きが止まって貯留するシステムなので継続におけるゲーム性については十人並みと表現するのが精いっぱいとなる。とはいえ、こよなく愛した一台であることは間違いがない。さらに、本機の勝率も良かったのである。

　基本的に当時は「遊ばせる」営業スタイル。加えて、私は粉物に支配されたデンガナマンガナ共和国にほど近い、六甲おろしがさっそうとする縦縞帝国の住人。特に低換金率で名を馳せたこのあたりの地域では、今から思えばびっくりするほど良く鳴くし、状況的には日当たり良好であった。

　もちろん、100円を5000円にできれば万々歳、そのほとんどは2000円を3000円にするといった手堅すぎるほど手堅い、鋼の錬金術を繰り返しながらなんとか薄利をものにしていく様式である。勝率が良かったといっても、その稼ぎ額はしれたもの。まさに浅瀬に仇波である。誰が思慮が浅い人間だ。使い方も間違ってるし。

（文＝大森　町男）