パチンコ「アドレナリン放出」画期的アイディア! 射幸性で「社会問題」になったことも……
そして、形状。この分野においては、パチンコの歴史のなかで最も変化していない要素の筆頭であろう。もちろん、使用感や操作性、デザイン的には変化しているし進化もしているが、根本的な「形」について、携帯電話がスマホに替わっても丸くなったりしていないのと同様の意味においてである。
しかしながら、かつて革命的なハンドルが登場したことがあった。銀座の『CRセブンレイ』である。このマシンにはなんと、バイク型のハンドルが搭載されていたのである。このハンドルは好事家の間でいまでも語り草になっている。
『CRセブンレイ』は、発売こそ銀座だが、開発したのはアビリット。スロットメーカーの旧高砂で、パチンコ初参入の折に開発したマシンである。バイク型ハンドルというと京楽産業.の『CRぱちんこ仮面ライダーフルスロットル』を想像すると思うが、あれはあくまでボタン、役物の一形態。あのハンドルの左側がハンドルの部分に取り付けられていると想像してほしい。
そう、鬼のように打ちづらかったのである。通常のパチンコ台のハンドルよりも筋肉疲労度が軽減されるみたいなことを謳っていた記憶もあるが、いつもは横回転で可動している手首が上下回転する違和感や不慣れさなど、なかなか馴染めなかったのである。
それ以後、バイク型ハンドルが採用されなかった事実を鑑みても推して知るべしではあるが、そもそもハンドルの形状を大胆にイノベーションするメーカーがほとんどない。今後、業界の活性化を図る意味でもバイク型を超えるハンドルの登場が望まれる。
(文=大森町男)