パチンコ「安定の4000発」か「連撃で高み」を目指すのか…「天下一閃チルドレン」の一発台!!
『CR天下一閃』以後、一発台と呼ばれる分野がにわかに活気づき、各メーカーがこの手のタイプを次々と市場投入してきた。大当りの機会をひどく制限された状態で役物が誘う確率と物理の波に揺られながら一撃リターンを待つ。この硬派なゲーム性が再び日の目を見ることになったのである。
『天下一閃』の出現を受け、即座に反応したSANKYOで、一年を待たずに独自ブランド「ジェイビー」から『CRジェットアローII号』をリリースした。したがって、本機は『天一』チルドレンであり、その長兄といえるだろう。
それにしてもSANKYOの地力の高さである。他の天一チルドレンは『天下一閃』登場から1年以上を費やしているのに、対応力と反射神経はすさまじいものがある。おそらく『天下一閃』の大ヒットは予想外の事態であったと思われるので、開発着手もよーいドンの横一線で行われたと想像すると、そのスピード感を持った取り組みに感嘆するほかない。
だからといって、つまらない適当なものを作ったわけではない。ちゃんと面白いのである。確かに、使用されている要素は既存の機構や仕組みであったり、簡素な役物に見えるが『スーパーコンビ』『ミサイル』を頂点とした一発台作りの歴史と実績によって積み上げられたノウハウがあるのである。
ただ、本機は得意のクルーンをあえて封印したのか、2つの回転体によって大当りを狙うゲーム性となっている。
まずは盤面上部にあるパトランプのついた飛び込み口を狙う。右側にも飛び込み口のついた左右対称型になっているので、調整に応じたストロークで入賞を目指すこととなる。
ちなみに、先ほどクルーンを封印したと書いたが、ここはクルーン構造になっていて、入賞した玉をある程度滞留させながら下の回転体に運んでいくのだが、穴は一つしかなく、振り分け機能がない。『コンビ』や『ミサイル』のようなクルーンはないという意味で言及したのである。
さて、クルーンを通過した玉は垂直に設置された回転体に絡んでいく。この回転体は円周に6つ、中心に1つの突起が付いたもので、上から落下してきた玉はその突起物によってさまざまな軌道を描きながら通り抜けていく。
突起物のバウンド方向や回転体による移動など、微妙な力学の作用によってヘソへの入賞を果たすことができれば、第一段階突破である。ヘソ入賞後は音声アナウンスとともに下部役物機構にアタックするためにVアタッカーが開放され、最後の直接対決へとコマを進められるのである。
最後の砦、6穴回転体。亀のような形をした中央の筒型ポケット(2つの白枠)がV穴となる。見た目上は2/6だが、実際の役物確率は1/5ほどであろう。入りそうで入らないもどかしい展開が続くようなこともある。