パチンコ「時短200回」「確変2回ループ」…ファンを楽しませた「名機」が登場【CR機の歴史~1995年前編~】
1992年に行政の肝入りで始まった、「3段階設定」と「大当りの確率変動」を採用したCR機。
当初は連チャン機が隆盛を極めていたこともあり、その費用対効果の低さから多くのホールが導入に二の足を踏んでいたものの、「確変の2回ループ」「電チューの確変」などの新内規が施行されて1993年に西陣の伝説的爆裂機『CR花満開』が誕生すると、徐々に認知度を高めていった。
翌1994年には、今なお人気シリーズとして君臨する平和の『CR黄門ちゃま2』がデビューして爆発的ヒット。この年に総務庁からパチンコ産業は「30兆円規模」と発表されたが、CR機が一翼を担ったことは間違いない。
連チャン機の製造・販売の自粛、アナログ機の規則改訂などもあり、ホールのメインはCR機と、気が付けば勢力図は逆転。そんな中で迎えた1995年にも、記憶に残る多くのCR機が登場した。
フィーバーシリーズでお馴染みのSANKYOは、『CRフィーバーマッスル』『CRフィーバーピンボール』『CRフィーバーコマンド』『CRフィーバーワンGP』『CRフィーバーリノ』などを製造。中でも男性客を中心に人気を集めたのが、露出度が上がるほど期待度もアップするといった刺激的なゲーム性を有する『CRフィーバービーチ』である。
この『CRフィーバービーチ』は大当り確率設定1:294分の1~設定3:408分の1と、設定1のみ超高確率なのが大きな特徴。確変突入率は13分の4、以降2回継続タイプで、確変中は盤面左に設置された専用電チューが止め打ちに最適だったため、簡単手順で玉増やしが可能であった。
また、同社は天下のお笑いコンビを主役に据えた『CRフィーバーダウンタウン劇場』も発売し、業界内外で大きな話題に。ダウンタウンの2人はボイスのみでの出演、演出はアニメで進行されるものの、大当り後にはコントが始まるなど、随所にお笑い要素が組み込まれている。
この『CRフィーバーダウンタウン劇場』の大当り確率は設定1:305分の1~設定3:369分の1。確変突入率は4分の1、以降2回継続タイプで、他のSANKYOマシンと同じく時短は非搭載だ。
平和は『CRサイころん』『CRスーパーダンク』『CRキッカーズ』『CR竜神』などと共に、パチプロとして活躍するひとりの女性を描いた『CRミスパチプロ』を製造。その女性はボディコンスタイルであり、信頼度約90%を誇る「お立ち台リーチ」などは時代を感じさせる。
西陣は『CRチキチキドリーム』『CRエーストレイン』『CR撃墜王』などを製造。大当り確率設定1:275分の1~設定3:350分の1の『CR撃墜王』は確変突入率19分の4と低めながらも確変終了後は時短200回が付与され、設定3でも約44%で引き戻しが狙える。
以上、4メーカーのマシンを紹介したが、もちろん、まだまだ数多の機種がある。残る機種については後編で触れるとしよう。
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