パチンコ「数百円」で遊べた「甘い役物」で魅了! チャレンジ精神あふれる老舗メーカーの軌跡
実質継続期待値が約93%、最短大当り変動約1.0秒という強力RUSHを搭載した『Pデビルマン~疾風迅雷~』のデビューが迫っているニューギン。
少し前では「小当りRUSH」「転落抽選」へのこだわりをみせるなど、王道以外にも力を注ぎ、なんらかの活路を見出すチャレンジ精神あふれるメーカー気質が垣間見える。
このあたりの個性は羽根物方面でも見受けられた。羽根物の分野においては、特に西陣やSANKYOといったトップメーカーが強さを発揮し、大きな潮流をつくっていた。それ以外のメーカーが余っているシェアを奪い合おうと鎬を削り、その競争が羽根物づくりのレベルを押し上げ、面白い機種が量産される循環を生んだ。
そんななかでのニューギンの羽根物はトップメーカーに迫るような勢いを持ち、個性的な名機を多く創り出した印象がある。その筆頭となるのが『元祖ワニ道楽』となる。
役物中央に鎮座するワニの役物が特徴的な機種で、そのワニ役物が一定のタイミングで開閉する口にうまく拾われればVゾーンに直行するといったシンプルなゲーム性。
もちろん役物の楽しさもあるが、役物確率が甘く、数百円でも勝負できるような遊びやすさで人気を博した機種でもある。
その分、当然、出玉も少なくなるのだが、それこそ「羽根物」の真の姿であり、当時の新要件への移行とともに羽根物にも爆裂性や出玉感が求められていた時代感に対するピュアな羽根物ファンの反発といった要素もあり、多くのパチンカーの支持を得ることとなった。
そして、この『元祖ワニ道楽』と双璧をなすニューギン羽根物の名機といえば『さめざんす』である。奇しくもともに凶暴な動物をモチーフにした羽根物だが、『さめざんす』も遊びやすさを維持したマシン。
役物内部に配されたサメのギミックは、通常時だと口をプレイヤー方向に向けたまま横たわっているが、大当り時には水族館のアシカのように直立して口で玉を貯留。規定カウントや開放数に達するとおじぎをしてVゾーンに入賞させる。コミカルなムーブメントが楽しい機種である。
ニューギンの羽根物にはこの「ざんす」を機種名に差し込む傾向があり、くだんの「元祖ワニ道楽」も後継機は「ワニざんす」と銘打たれた。ニューギンの羽根物「ざんす」シリーズは名機の証ともいえよう。
さて、ニューギンも名機シリーズといえば『009』にも動きがあるようで、最新作『P009 RE:CYBORG ACCELERATOR EDITION』のディザームービーが公開されたばかりとなる。
映像では「時短突破型の最高傑作」「この加速は時代を超える」といった激アツのフックワードが躍り出ている。これは期待せざるを得ない。
(文=大森町男)
<著者プロフィール>
羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。
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