「本当のパチンコ業界の姿」が見える…【遊技業界データブック2022】公開
業界ニュース「遊技業界データブック2022」
9月も終わりを迎え、今年も残すところあと3ヵ月だが、10月頭には『P真・牙狼2』や『ぱちんこウルトラマンティガ』『Pルパン三世消されたルパン2022』などビッグネームが並ぶ大型導入がパチンコ分野には待っている。
その後も『PフィーバークィーンRUSH』『Pワンパンマン』『P NEOモンスターハウス』といった注目機種も控えるなど、まだまだ新台方面はアツい状況は続きそうだ。
そんななか、日遊協(日本遊技関連事業協会)が「遊技業界データブック2022」を公開。ホール件数や設置台数、売上、稼働といったホールのデータをまとめたもので、2021年の業界事情を読み解くことができ、興味深い内容も多い。
「本当のパチンコ業界の姿」が見える!?
業界の縮小傾向が何かと懸念される昨今、警視庁による遊技場数は2021年で8458店と26年連続で減少となり、ピークの1995年から半数以下にまで落ち込んでいるという。一方で、「倒産」という側面から見ればここ数年はその数が減っているような状況になっていたようだ。
2020年から発生した新型コロナウイルスの感染拡大によって行われた政府の資金面における支援策などの影響によってパチンコ事業者も資金繰りが大幅に改善されたのが原因だという。
また、その件数を見てみると最大件数となる2007、2008年でも72件、近年でもだいたい15~25件と思ったよりも少ない印象を受ける。たしかにホールは減少しているが、儲からなくなったゆえの規模縮小・事業撤退・廃業であり、経営が立ち行かなくなっての破産・倒産ではそれほど多くない。
国道沿いにそのまま放置されている潰れたホールの無惨な光景を見ると業界における景気の悪さは深刻に映るが、まだまだ規模感でいえば国内でも屈指の業界。復活へのポテンシャルは十分にあると信じたい。
ほかの注目すべき内容として「依存症」の問題がある。これまでパチンコはギャンブル依存症が多いだの、ギャンブル依存症に直結するだのといった世間の批判が絶えない立場に置かれていた。
しかし、その根拠となる障害を判定する基準「ICD-11」でギャンブリング障害の必須要件を明らかにしたところ、これまでの判断だとギャンブル依存と判定するには厳しすぎることがわかったのだという。
「たとえば、パチンコ・パチスロが気になってしかたがない・ストレスから逃れるために必要だという設問に対し『どちらかといえば当てはまる』、やめると落ち着かなくなる・借金を頼むなどには『ほとんどない』と答えた場合でも障害の疑いが持たれるといった具合です。
つまり、実際にはそんなレベルには到底いない人に『ギャンブル依存症疑い』のレッテルを貼ってきたと言えるでしょう。もちろん、健全化や業界の透明性は必要ですが、あやふやな定義とイメージだけで過度に締め付けられるいわれはないと思います」(パチンコ記者)
この事実が広まり、正しい認識をもって当局や世間が対応してくれれば明るい未来を期待できるかもしれない。
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