【新台】新感覚のモードを多数搭載、激甘スペックで原点回帰に成功した“絶対王者”に飛び交う不安要素とは?
ホットな新台をユーザーの感想を交えつつ掘り下げていくこのコーナー、【激アツ新台実戦JUDGEMENT】。今回のピックアップマシンは、シリーズ伝統の破壊力は保ちつつ、新感覚モードを多数搭載したパチンコ新機種『P牙狼GOLD IMPACT』(サンセイR&D)だ。
初代をリスペクトしたRUSH性能
これまで通算30機種ものマシンを生み出してきた『牙狼』シリーズ。2008年の登場から15年もの長きにわたってパチンコシーンを牽引してきた人気機種だが、P機の大変革期に原点回帰を断行した。
突入率50%、継続率81%で大当りはすべて最大ラウンドという初代をリスペクトしたRUSHの内容になっている。シンプルなだけに熱中度の高いバトル演出に夢と希望を全乗せできるあの感覚が蘇ることだろう。
右打ち中は大当り確率が1/1なので一発で大当りが決まり、RUSH継続の当否がラウンド中の演出によって行わるおなじみの形だが、この伝統的なバトル(魔戒CHANCEスタンダード)のほかに2つの新たな演出モードが追加されている。
豊富な演出群も本機の特徴のひとつ
まずは「魔戒CHANCE3000」。これは大当り時にボーナスの種類を決める演出で、牙狼剣を押し込こむことでどのボーナスかが告知される。ボーナスは「BATTLE BONUS3000」と「ジンガバトルBONUS1500」の2パターンだ。
3000発ボーナスが選ばれた場合は2回目の大当りで発生するバトルで継続を決定。このバトル演出にも2種類、新ホラーバトルモード(魔獣BATTLE)とストーリーバトルモード(絶対防衛 神ノ牙)が用意されている。一方の10ラウンド大当り1回ではジンガとの一騎打ちが展開し、勝てば継続、負ければ終了となる。
次の「魔戒CHANCEスルーアウト」は、大当りと時短モードの演出が一続きになって展開されるもので、途中でシャッターが閉まらないかぎり継続していく連鎖的なモードになっている。
一方で「スタンダード」は、初代バトルモード・デバイスゲームモード・タイマーストップモード・カウントダウン告知モード・牙狼パトシャッターモードの5パターンも演出が搭載されており、歴代最多の演出でRUSHを堪能することができるのである。
ただ、カウントダウン告知モードと牙狼パトシャッターモードは条件を満たさないと選択できないので、最初から遊べる演出は前の3つに限定される。
このように非常に豊富な演出群も本機の特徴のひとつでもある。この映像が新筐体で採用された25.2インチの超大型全面液晶で展開されるリッチさは、最近の新機種のなかでも際立っているだろう。
飛び抜けた評価を得るのは難しい?
しかし、右打ち中はいいとして、通常時の演出には「バランス」や「マンネリ化」など不満の声もチラホラ。「アニメリーチビタ止まり」などインパクトのあるパターンがそこそこ出現する驚きもあるようだが……。
正直、スペックも現状だと「ありきたり」と見られる風潮もあり、ホールの主役を張れる人気機種・看板マシンに宿命づけられた”飛び抜けた評価”を得るのは難しいかもしれない。
それでもボーダーラインが1000円あたり15、16回転と激甘スペックだという大きなアドバンテージもあり、じつは打ち込むほど魅力が増すていくスルメ台だと評価を上げていく大器晩成型パターンの可能性も十分あり、今度の動向が見逃せない。