パチンコ業界に「最後の苦難」が訪れる!? 乗り越えた先は安泰か…
実家の近くにパチンコホールが2店舗ほどあった。いずれもスマスロ・スマパチを導入していたが、昨年どこかのタイミングで休業の貼り紙を出したまま営業をしていなかったようだ。
先日、実家に帰省した際に覗いてみると休業の貼り紙は剥がされ、営業していない。恐らく閉店ということなのだろう。もう1店舗の方は貼り紙がそのままで、依然変わらず開店の目処が未だに立っていないといったところだろうか。
いずれも地域密着型の小規模ホールで特殊景品の交換率は低く、貯玉や貯メダルのシステムがないまま営業していた。ひとつは初めてパチスロに触れたホールである。4号機の『大花火』をわけもわからず打ち、BBで獲得した500枚ほどを交換した。今ではなんてことはない枚数だが、当時18歳の若造にはお宝の山に見えたものだ。
新たな設備投資でさらなる苦境も…
ホールが撤退するには良い時期かもしれない。今年7月には新紙幣が導入されるため、それに対応したサンドが必要になる。パチンコ・パチスロ業界は今まで何度も設備投資を強いられるタイミングがあったが、今回の新紙幣も大きな負担になってくるだろう。
新紙幣の導入はパチンコ営業において「最後の苦難」といわれているようだ。先述の度重なる設備投資も然り、実質的な出玉規制など大きな苦難もあったが、新紙幣の対応が終われば、ひとまず安泰ではないかと言われている。
最後の苦難で脱落してしまうホールも少なくないだろう。恐らく実家近くの2店舗も同様だ。現在P-WORLD上では約6400店舗の生存が確認できるが、今年7月にはさらに減ると言われている。
パチンコ業界の衰退というテーマはそこら中で囁かれているが、実際に思い出のホールがなくなると、「ついにここまで来たか」と実感せざるを得ない。
そんな鬱々とした気持ちで自宅へ帰り、いつものホールでパチスロを打っていると気づいたことがある。パチスロコーナーの客数が明らかに増えているのだ。
特日でもない平日の昼間に半数以上の台が稼働している。特定の有名店や系列店などはそのような稼働状況も珍しくはないが、少なくともこのホールでは見たことがない。
ここ最近も『スマスロモンキーターンV』や『スマスロマクロスフロンティア4』といったヒット機が登場しており、魅力的なラインナップであることも理由のひとつだろうが、店舗数が減って営業しているホールにユーザーが集まっていることも考えられる。
となれば、新紙幣の導入という「最後の苦難」を乗り越えたホールはしばらく閉店の心配はなさそうだが、はたして…。