ぼくらはあの頃、アツかった。『鉄火場だった頃のホール』を懐かしむ中年による回顧録が、今始まる!
連載が始まります
パチンコやパチスロを打ったことが無い人に「何が面白いのか」を伝えるのは本当に難しい。 もはやホール通いも20年目に突入しそうになっている今とて、筆者は時折「一体何が面白くてこんなことをやってるのだろう」と思う事がある。
そしてその度に救われるのは、ホールで出会う「人間」とのエピソードだ。
過去、筆者の胸を掠めては去っていった奇天烈な変人たち──……。どうしようもないダメな男も居た。いや、大半はダメな男である。稀にダメな女も居るが、ダメであるという事実の前に性差は無意味だろう。
筆者は胸を張って言う。そういう、ダメな人々とのエピソードこそ、鉄火場の醍醐味である。
パチンコやパチスロの何が面白いのか。なので、門外漢にそう問われた時、筆者はこう応えるようにしている。
──ホールで出会う人たちが面白いんだよ。と。
次週より、この連載では筆者が今まで出会った奇人たちとの選りすぐりのエピソードを毎週ご紹介していこうと思う。願わくば、門外漢にパチンコやパチスロの面白さの一端を感じていただかん事を。
【文=あしの】都内在住、36歳。あるときは家電量販店のラウンダー。またある時はパチスロライター。ブログ「5スロで稼げるか?」連載中。