依存症パチンコ店に責任なし? 「パチスロサミット」で問題解決の糸口を発見!?
パチンコパチスロファン注目のビッグイベント「パチスロサミット」が、8月5日にベルサール秋葉原で開催された。
「パチスロサミット」は、8月4日(8=パチ、4=スロ)パチスロの日にちなんだファンイベント。人気のライターやタレントによるトークイベントや、8月の段階で検定取得済みのパチスロを試打できる点が魅力だ。
コナミアミューズメントがリリースする注目の5.9号機が披露されるなど、今年もファンにとっては特別な1日になったようである。
ただ今年に関しては、例年のような「お祭り的な要素」が抑えられていた点が大きな特徴だ。ギャンブル依存症対策という課題に対し業界内外の有識者が集まり討論する「緊急公開討論会」が、イベントの大きな柱として存在していたのである。
討論会には元衆議院議員の杉村太蔵氏や、よしの病院精神科医の河本泰信氏、人気パチスロライターういち氏など、さまざまな立場の人間が参加。業界の知見を超える、多様な角度から議論されている。
その中で興味深いのは、ギャンブル依存症に対する考え方だ。精神科医の河本氏は「ギャンブル依存症が病気といわれることに問題がある」と指摘。精神障害であることは間違いものの、医学的に治療法が確立していない状況で「病気と認めることで偏見を招きかねない」と訴えた。
また杉村氏は、対策の一部をホール側が担う点に異論を唱えている。依存症問題の責任を、ホール側に押し付けることに疑問をぶつけた。そのような考えは本質的な解決ではなく、自己責任が原則である旨を主張している。
「身近すぎるギャンブル」として浸透したパチンコ・パチスロが、日本のギャンブル依存症人数を引き上げたことは明らかだ。手軽に遊べるパチンコ・パチスロに、のめり込むユーザーが続出。「ギャンブル依存症536万人」と言われる日本が誕生したことに、影響を与えたことは間違いない。
しかし討論会で取り上げられていたように、すべての責任がパチンコ店にあるとは言えないだろう。もちろん対策を立てることは必要であり、予防から回復に至るプロセスを確立するための努力は行うべきだ。
そのような意味で、今回の「パチスロサミット」で行われた緊急公開討論会を開催するような動きは貴重とも言えるだろう。ファンや業界内外の有識者が、問題へ真剣に向き合う姿勢は必ず今後へ繋がるはずだ。