パチスロ「一撃8000枚」も経験…… 理解不能の「猛連チャン」で脳みそをやられた日々
若いファンには「作業」と受け取られそうであるが、体は単純作業をしているが、頭のなかでは毎ゲームごとにフル回転で想像の翼をはばたかせているのである。
頭のなかでルーレットを回転させ、そのルーレットが大当り乱数にちょうど到達するタイミングでレバーを叩く。
しばらく一定のリズムでレバーを叩きながら、突然変拍子に切り替える。
左でレバーを叩いてみる。
よそ見をしながらレバーを叩いてみる。
光っている人の横にいって叩いてみる。
ふいに1ゲームだけ隣の台を打ってみる。
数々の奇行を繰り広げ、「ああダルくなってきた。もうやめようかな」とやる気のない一撃で光ったりするのである。
演出は自分で作り出すものであり、面白さは自分で創造するものなのである。この余白がないとただメーカーの提示する面白さだけを受け入れるか受け入れないかだけのものとなり、「出玉」「機械割」「設定」などただ数字を追い求めるだけの戦いとなるのだ。
ちなみに、なぜかパイオニアはこの「ハイシオ」シリーズ、メーカー的には「ハイハイ」シリーズをなかなかリリースしてくれなかった。『ハイハイシオサイ-30』が2000年、次機種『ハイハイ-30』が2010年、じゃあ2020年に出せよとも思ったが、9年ぶりのけばけばしく淫靡なハイビスカスランプに酔いしれようではないか。
(文=大森 町男)