パチスロ界の「レジェンド」新連載がスタート!!【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.01】
いつになったら解除されるのか見通しもつかない緊急事態宣言による外出自粛要請。
ホールに打ちに行くこともできなければ、気心知れた友人知人らと呑みに出ることもできず、家に籠もって悶々とした日々を過ごしているのは、何も筆者に限ったことではないんだけれど。
とりあえず時間に余裕ができたこともあって、新たな連載を持たせてもらうこととなった。
タイトルは「回胴青春時代」。筆者個人の思い出や体験なども交えつつパチスロの歴史を振り返る、というのがざっくりとした企画趣旨である。
同年代の方には懐かしく思っていただけるかも知れないが、そうでない若い方が果たしてついてこられるか心配なところではあるが。まぁ、ステイホームの暇つぶしにお付き合いしていただければ、これ幸いである。
さっそくだが、まずは手始めに筆者がパチスロを打つようになったきっかけというか、初打ちの時のエピソードを綴らせていただくとしよう。
時は1989年、激動の昭和が幕を下ろし平成の世が幕を開けた最初の年の、夏の終わりのある日のことだった。
その日は朝からパチンコを打っていたのだが、調子が奮わず日が暮れる頃にはけっこうな額を溶かしていた。
「…はぁ、これで最後か。これが無くなったら、また明日から日雇いでもやらな、あかんなぁ」
当時、筆者は大阪を拠点にバンド活動をしていたのだが、いくらバブルの全盛期で景気がよかったとはいえ、それだけでメシが喰えるほど世の中は甘くはなく、調子がいい時はパチンコで稼ぎ、そうでない時は日雇いとか短期のバイトでしのぐ。そんな不安定な生活に甘んじていた。