パチスロ「ハイエナ戦略に挑むも、結果は…」~2号機名機伝説「アニマル」後編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.16】
「勝っても負けても10万コースはアタリマエの超荒波マシン!!」
当時、攻略情報誌の『アニマル』を詳解する記事には、きまってそんな派手なキャッチコピーが踊っていた。
いまのマシンに例えると、『ミリオンゴッド~神々の凱旋~』か。とても気軽に手を出せる相手ではなかったのである。
そんな『アニマル』と初めて対峙したのは、平成元年の秋。大阪梅田に知人のライヴを観に行った時のことである。
終演後、打ち上げの宴まで少し時間が空いたので、阪急梅田駅の高架下にある「かっぱ横町」をフラついていた。
呑み屋が軒を連ねる中にパチンコ店が一軒あった。ハネモノやデジパチを何度か打ったことがあるが、まぁこういったロケーションにある店だ。クギもシブく、あまりいい思いをした記憶がなかった。
案の定、この日もハネモノを弾いてみるもダメダメで、「そういえば、パチスロは何があるんだっけ?」と、鰻の寝床のような店内を奥へ奥へと歩を進めた。そこには、ワインレッドの『アニマル』がずらりと鎮座していた。
「これが、あのアニマルか…」
気軽に手を出してはいけない。そう思いつつも、「千円だけ、打ってみよう」と空き台に腰を下ろした。
その時点では、前回書いた内部システムについては何も知らなかった。いま思えば、ずいぶんと無謀なことをしてしまったわけだが、あろうことかその千円で見事に777を引き当ててしまったのだから、これはもう何かの巡り合わせと言うほかないだろう。