パチスロ「知る人ぞ知る?『ジャグラー』の遠い祖先たち」 ~2号機名機伝説「ガリバー&ガリバースペシャル」編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.32】
4号機時代初期の1996年にデビューした初代がスマッシュヒットして以降、圧倒的なシェアを誇り世代を問わず多くのファンに支持されてきたパチスロの一大スタンダード、『ジャグラー』シリーズ。
先日、その6号機第1弾となる『アイムジャグラーEX』が、ついに待望のホール導入を開始した。
発表されたのは年明け早々で当初は春頃の導入開始を予定していた。しかし、新型コロナの感染拡大とそれに伴う緊急事態宣言の発動によるホールの営業休止を受け延期となっていたのである。
業界にとって暗い話題ばかりの2020年であったが、6号機ジャグラーの登場は少しばかりは明るい未来を予見させるものとなったのではないだろうか。
さて、メーカーの北電子は『ジャグラー』シリーズのヒットでいまでこそ業界内での揺るぎない地位に鎮座するのだが、それ以前はなかなかヒットに恵まれず、どちらかといえばマイナーな位置に甘んじていた。
そんな不遇の時代のマシンを2機種、今回は取り上げてみたい。
1988年にリリースされた2-1号機の『ガリバー』は、BR両ボーナスに加えてシングルボーナスの集中役「JACパニック」を搭載するA‐C機。
ボーナス確率はBRともに全設定共通の350.8分の1と低めに抑えられており、出玉獲得の主役は集中役が担う仕様となっている。
集中役の当選確率は設定1が3571と極端に低い反面、設定6では518分の1と通常のボーナス並の高確率となっているのが特徴。
なお、一般的なA‐C機ではパンクフラグ成立orビッグ成立で集中役は終了となるが、本作の場合はREGでも終了となってしまうのが、ちょっと残念なところだった。
とはいえ、それら終了条件をうまくかわすことができれば、一撃大量獲得も夢ではなかったところが、やはり集中役の底力といったところか。
そんなわけで、同時期に登場した尚球社の『チャレンジマン』とともに、未知の可能性を秘めた新たな出玉増加装置である集中役をウリに『ガリバー』は、2号機時代初頭のシーンに颯爽と躍り出て注目を集めるのだが、ほどなく想定外の事態に見舞われる。
主役である集中役は通常時のシングルボーナス成立時に抽選されていた。その抽選用乱数の移行が規則的でしかも移行速度が遅かったため、『チャレンジマン』と同様、メトロノームと体感器による狙い撃ちができたのである。
結果、『チャレンジマン』と同様に攻略プロたちの餌食となり、早々にホールから姿を消してしまうのであった。