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パチスロ「激しい連チャン性」を有した魔性の名機【レトロスロット実戦『ワイルドキャッツ』】

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パチスロ「激しい連チャン性」を有した魔性の名機【レトロスロット実戦『ワイルドキャッツ』】の画像1

 アークテクニコのパチスロ3号機『ワイルドキャッツ』。

 ビッグボーナスとレギュラーのみを搭載したオーソドックスなAタイプで、リールにはRB絵柄であるイタズラ顔のクロネコがたたずんでおり、下部パネルの可愛らしい子猫のデザインが印象的なパチスロ機です。

 しかし、それは「表の顔」。その中身は愛くるしい見た目とは全く真逆の「激しい連チャン性」を秘めたパチスロ機でした。

 この子猫ちゃんは貯金が大好き。ビッグボーナスはフラグ成立ゲームで揃えなければ貯留され、放出抽選に当選しない限り連チャンはしません。しかし、フラグ成立時に777揃いとなった場合には連チャンなしの単発になるという意地の悪い性格です。

 ただし一旦放出抽選に当選すると、それまでに貯めた分を全て一気に放出。そのため、沢山貯まっていれば「大連チャンが起こる」という仕組みでした。

 って、めちゃめちゃタチが悪い。そんな性格とはつゆ知らず、ハマりばかりで退散するお客さんも後を絶たなかったのです。

 ボーナス中には《猫踏んじゃった♪》が流れるなど…「もうど~なんだい」って思ったものです。

 しかし、そのギャップもまたウケたのか様々な裏モノが乱立していた時代にも関わらずホール人気は高かった印象ですね。

 私自身も近所で唯一設置されていた「超絶ボッ〇〇リ店」と言われていたホールにてハイエナに勤しんだものでした。

 ハイエナだけが超有効なマシンだったので必然。「パチスロ必勝ガイド」が創刊されて丁度1年くらい、毎月欠かさずに買って隅々まで読み尽くしていました。その甲斐もあって、当時としては中々のパチスロ小僧だったと自負しています。

 しかし、良く考えられたシステムだったとも言えますね。それから10数年後、合法へと生まれ変わり、4号機時代に猛威を振るったストック機と変わらないようなシステムだったのですから。メーカーとは無関係の裏モノではなかったため、おそらくノーマル機も存在しなかったのかもしれません。

 その『ワイルドキャッツ』という機種名も、確信犯的なものだった可能性も考えられます。これでノーマルで退屈に感じる機械だったら「全然ワイルドではない」とも思えるでしょう。

 それでは待望のご対面。懐かしい!そして、やはり可愛いですね!

 画像はBB入賞中のものですがパネル上部の赤・黄・青の7絵柄はルーレットになっており、ボーナス終了後にいずれかの色で停止するというラッキーナンバーの役割があったのですね。

 当時はパチスロも1回交換の店が多く、赤で止まれば連続遊技、それ以外は交換、などという形式でした。

『ワイルドキャッツ』。これもまた「まごう事なき名機」でしょう。

 しかし直接この裏モノに関わった事で、厳しい処分を受けたアークテクニコは次機種をリリースする事なく消滅。この「魔性の子猫」が、最後の機械となってしまうのでした。

(文=電撃しらっち)
<著者プロフィール>
業界歴30年。遊技機販売業など様々な業種を経験し、現在はライターとしての活動にも力を入れている。レトロパチンコ・パチスロの実戦記事や、業界関係者への取材記事も担当。羽根モノや一発台を特集するなど、オールドファンにも響く内容も積極的に作成している。

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