パチスロ「久々のビッグタイトル登場にファンは沸いたが…」~3号機名機伝説『コンチネンタルⅡ』編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.55】
時は1992年春。基板改修・再封印という名の大々的な業界自浄作業が、いままさに始まろうとしていた頃のことである。
前年から非合法な裏モノが蔓延していた影響で新台が許可されず一向に出てこない状況にあった中、久しぶりにビッグタイトルのニューマシンがリリースされた。
その名は、『コンチネンタルⅡ』。ユニバーサル販売の3-2号機である。
本当に久々の新台。しかも、あの『コンチネンタル』シリーズの新作ということで、ファンはもちろんのこと業界全体が大いに沸き立った。
ユニバーサル系マシンとしては初めての採用となる赤・青2色の7絵柄が鮮烈な印象を与える本作、絵柄が異なるだけで役構成や配列は初代『コンチネンタル』に準ずるもの。
しかし、仕様やスペックなど出玉特性にかかわる部分については、第45回で取り上げた同ブランドの3-1号機『アメリカーナマグナム』を踏襲するものであった。
BR両ボーナスに加えて新たにシングルボーナス(集中役はなし)を搭載。「3種のボーナスが絡み合うことによる高い連チャン性が魅力」というのが、最大のセールポイントとされていた。
ともかく、大いなる期待と注目を集めてホールにお目見えした『コンチネンタルⅡ』だったが、ファンの反応は冷ややかなものだった。
確かに連チャン性は高く、頻繁に何かしらのボーナスが成立して目にも鮮やかなリーチ目が頻繁に停止する。しかし、当たっても当たってもREGやシングルばかりじゃ、なかなか出玉が増えてくれない──。
「こんなの、コンチじゃない」
そんな、嘆きにも似た声が、あちらこちらであがった。やはり、ファンにとって『コンチ』といえば、初代のような怒濤のごときビッグの連チャンがあってしかるべきだったのだろう。
業界が自粛へ向かう中、「さすがにデビュー即爆裂化はないだろう」と思っていても、心の片隅では「もしかして…」と淡い期待を抱いていたのだ。
鳴り物入りで登場するも、結果的には皆の期待を裏切る格好となってしまった『コンチネンタルⅡ』。たちまち客は離れシマには閑古鳥が鳴き始めることになるのだが、しばらくして不穏な噂が流れ始める。
「どうやら新しく発売される青パネルが本命の、爆裂連チャンバージョンらしい」