「とにかく凶悪・極悪」朝イチから出っ放しで万枚も! 熱狂的なファンを持つ裏モノ名機
先日ドラゴン広石さんの記事で、今は亡きタイヨーの裏モノ『マフィアX』について取り上げておられましたが、やはり全国的に凶悪だったんですね。私の過去記事でもマフィアの裏モノが凄まじかったことについて触れたことがありますが、実に納得です。
ということで今回のレトロパチスロは久々の裏モノ。機種は『マフィアX』と同様に強烈で凶悪だった大東音響の『リズムボーイズ』(4号機)です。
本機が登場した1998年は、『花火』や『ウルトラマン倶楽部3』などの大ヒット機種が登場した年であり、さらに『ニューパルサー』や『クランキーコンドル』などのAタイプがメインでしたので、猛烈に楽しかった時代ですね。
ですが、2・3号機の名残でもある裏モノもまだ多く蔓延しており、裏モノだらけのホールも珍しくありませんでした。中でも当時の大東音響といえば裏モノ化ばかりするのが当たり前でして…(笑)。
中でもリズムといえば、通称『リズボ』と呼ばれ今でも熱狂的なファンを持つマシンのひとつ。裏モノの多くはノーマルAタイプをイジくったモノがほとんどですが、リズボはとにかく強烈凶悪、極悪なマシンといえました。
ノーマルはランプ点灯でボーナス確定の完全告知タイプで単調なゲーム性でしたが、裏は大きく分けるとリプレイの連続を前兆とした「リプ連バージョン」と、チェリーの偏りが前兆となるガツンバージョンのふたつ。もちろん、凶悪という点については共通で、吸込みがとにかく極悪でした。
私の地域にはリプ連バージョンが多かったのですが、リプが連続した時の高揚感は本当にドキドキでしたね。そこからボーナスに繋がり、ひとたび連チャンに突入するとどこまで続くかわからないくらい続くことも珍しくなかったのです。
とはいえ、私がよく打っていたのは、同じ大東の裏モノでも『キングガルフ』や『マジックストーリー』がメイン。ゲーム性も似通っていまし、リプ連バージョンがほとんどでしたしね。
後継機種に『リズムボーイズマスター』なる台もあり、ダラダラと連チャンが続く「状態バージョン」というのが非常に有名でしたが、私が好んでいたのはソッコー連チャンタイプ。だって勝負が早いじゃないですか。
乱れ打ちで失った5万円を一撃20連で一気に捲ったこともありました。この日は一撃7000枚オーバーの出玉でしたが、7000枚どころか万枚を突破することもあったのがリズムボーイズの真骨頂です。
リセットモーニングもありましたから、朝の並びが凄まじかったですね。特に状態バージョンは、朝イチのリセットからボーナスGETし終日出っ放しということも。良い台はBIGの回数が70回とか80回とかまで伸びるんですから、そりゃ万枚くらい簡単に出ちゃうわけですよ。
まあ、それも長くは続かなかったんですけどね。そのリズボやガルフが不正改造機として摘発され、計6機種が検定取り消し処分。社長も逮捕されちゃいましたら。
でも結局のところ、ドラゴン広石さんもいわれておりましたが、みんな感覚が麻痺していたというか、何の罪悪感もなかったのかもしれません。メーカー、あるいは業者が関与した裏モノ機を、ホールはそれを分かっていながら何食わぬ顔で導入し、客も好んで打つ。パチスロ雑誌でも当然のように特集が組まれる。そんなおかしな時代が確かに存在したのですから。
連チャンしなければ、パチスロにあらず――。不正な改造が加えられた違法機でしたが、それが刺激的で楽しかったこともまた事実です。そんな過去があったからこそ今があるのだと自分に言い聞かせながら、今日もまたスロゲーセンで裏モノを打つ電撃しらっちなのです。