長くパチスロを打っていると「無駄引き」も多々ある…【ドラゴン広石『青春と思い出のパチスロと、しばしばパチンコ』第73話:ヒデキに夢中!!】
第73話 ヒデキに夢中!!
俗に「芸能人タイアップ機種」と呼ばれるパチスロがあります。私が知る限り、最古のそれはIGTジャパンさんから登場した4号機『エルビス』だと思うのですが、圧倒的な知名度の高さゆえ同ジャンルは非常に重宝され、以後、各メーカーさんから続々と芸能人とタイアップしたマシンが登場するようになりました。
そして、同ジャンルの中で私が最も打ち込んだ機種は、おそらく2005年の夏頃に登場したオリンピアさんの4号機『ヒデキに夢中!!』ではないかと思います。他に猪木兄弟(初代猪木&猪木自身)やサブちゃんも結構打ちましたが、ヒデキは1ヶ月間くらいず~っと打っていた時期があるため、総ゲーム数では一番回してるんじゃないかなと。少なく見積もっても軽く10万ゲームを超えていると思います。嗚呼、モバイル連動サービスが当時からあればねぇ…。
そんなわけで、今回の昔語りは『ヒデキに夢中!!』にまつわるエピソードです。
まずは本機の基本的なゲーム性を説明しておきましょう。
通常時は基本的にチャンス目待ちです。チャンス目を引くとボーナス放出抽選およびギャランドゥ突入抽選を行い、そのいずれかに当選すると主にコンサートステージ(前兆ステージ)に移行して規定ゲーム数を消化後に放出します。
コンサートステージには「ギャランドゥ抽選モード」と呼ばれる状態があり、チャンス目出現時にギャランドゥ(CZ)突入率が大幅にアップ。つまり、何も放出せずにコンサートステージを抜けたなら、それはギャランドゥ抽選モードのステージだったということです。
ちなみに、ギャランドゥとは…一般的には下の毛のスラング(隠語)ですが、この機種においては激アツの出玉エンジンだったりします。
具体的には、初当り時のギャランドゥはボーナス放出抽選(ベル成立時の1/1.25で放出。チェリー&スイカは成立=放出が確定)に当選するまで必ず継続。ここで放出されたボーナス後は必ずギャランドゥに復帰し、以後は約1/8.7のパンク抽選に引っかからない限り、小役成立時にボーナスの放出抽選を行います。
つまり、パンクフラグを引く前に小役を引きましょう…と、そういう流れで出玉を増やしていくのがギャランドゥなんです。
また、ギャランドゥは一発抽選も行われてまして、ビッグ中の強ハズレ(出現率1/1998)/ボーナス中のJACハズレ(出現率1/65536)/通常時の中段チェリー(出現率1/5998)…のいずれかを引けば必ずギャランドゥに当選します。要は、これらの契機は出現した時点で1個以上のボーナスが約束されると、そう考えて間違いありません。
さて、以上の説明を理解して頂いた上で、次の写メをご覧ください。
勿体ぶらずに説明しましょう。この写メには中段チェリーが出現していますが、当該ゲームでボーナス告知が発生することはほぼ無いんです。何故なら、中段チェリーはギャランドゥ突入が確定するだけで、その時点でボーナスが放出されるわけではありませんから。つまり、普通は中段チェリー出現ゲームに下の写メのようになるんですよ。
当時、オリンピアの広報担当・Yさんに問題の写メを見て頂いたんですけど、Yさんもしばらく首をひねった後、正解に辿り着くまでに1分近くかかりました。
というわけで、ここからが解決編。
実は、中段チェリー出現時に確定告知が発生するパターンは一つしかありません。そう、ギャランドゥを消化中に中段チェリーを引いてST解除した場合のみです。早い話がボーナスを1発と、その後についてくるはずの「連チャン分のボーナス」を丸ごと損しちゃったと、そういうわけですな。
しかも、告知画面を見てわかるように、放出されたボーナスはバケ(7ならビッグ確定だけど、3はBR共通…でバケでした)。引くべき時に引くべきチャンス役を引けるのが上手なスロッターだとしたら、引かなくてもいい時に最強のチャンス役を無駄引きした私は何なのでしょう? この日は少しだけレバーを叩いた自分の左手を呪いました。
長くパチスロを打っていると、無駄引きも多々ある…という悲しいお話でした(涙)。