パチンコ・スロット漫遊記!! ~『ハナビ』に学ぶ天国と地獄、そして人生?~
今回の主役は多くのスロッターを魅了している『ハナビ』にまつわる話をさせていただこう。
【本機の特徴】
4号機時代に一世を風靡した『ハナビ』の正統後継機で、ボーナスのみで出玉を増やす仕様のノーマル機。懐かしのリールフラッシュや消灯演出は健在で、『ハナビ』ならではの美しいリーチ目が楽しめる。
何よりもRT中の花火チャレンジにて起こる【リプレイハズシ】が復活した点も、多くの人間を魅了している理由の一つだろう。
かく言う私も該当する一人だ。シビアな目押しは不要で初心者でも楽しめる作りとなっているが、4号機『ハナビ』を彷彿させる【リプレイハズシ】をしたいが為に打っていると言っても大袈裟ではないだろう。
ただ本機はノーマルAタイプの為、天井などの狙い目となるゲーム数は存在しない。設定判別や打ち方で大きな差が生まれるのだ。
つまり「ヒキが強ければ勝てる」の信念のもとに、設定無視の勝負を挑み続ける私が勝てる可能性は極めて低いという事。しかし目押し不要の機種が多い昨今、技術介入要素がある貴重な台。勝ちを上乗せし、負けを減らす事が可能な【リプレイハズシ】があるので、完璧に実戦できれば低設定でも勝つことは可能。
そんな『ハナビ』はスロットを楽しむという面で言えば、極めて優秀な台なのだ。
それは私の仲間も同意見で、芸術的なリーチ目の出現に興奮を覚える【シロ】という友人は導入日から『ハナビ』漬けだ。休日は朝から『ハナビ』を狙う程に熱心で、好きな機種を打った後ついでに触る私とは違い様々な体験をしている。
今日はそんな【シロ】が味わったレア体験を中心に、絶賛稼働中である『ハナビ』についてお話しさせて頂きたいと思う。
もはや理解不能
先述したように『ハナビ』はノーマルAタイプの為、天井などの狙い目となるゲーム数は存在しない台で、設定判別や打ち方で大きな差が生まれる。
中でも注目すべきはRTでの「ハズレ」……その確率には大きな設定差があり、高設定ほど出現しやすくなっている。BIG中はハズレ出現で高設定期待度が劇的に上昇!1度でも確認できれば、粘る価値がある(滅多に見られるものではないが)。
実は前回の実戦で【シロ】はBIG中のハズレを3回も目撃!私がハーデスで快進撃を見せている裏側で「勝てる要素」を掴んでいたのだ。「これが出れば問答無用で全ツッパでしょ」その言葉に異議を唱える者はいない。
まず高設定で間違いない!彼もその日の勝利を確信した筈……いや、疑う余地はないのだ。
しかし、その後の飲み会で明かされた結果は衝撃!まさかの3万負け!!
「信じられん。もはや理解不能だよ」あり得ない展開に私は腹を抱えて笑い転げた。半分?いや全面的に馬鹿にしていたと言えるだろう。
BIG中のハズレを3回も目撃したにも関わらず、大負けを食らうという【シロ】の激レアな体験はその日の飲みを大いに盛り上げてくれた。
天国と地獄……
【シロ】のショボすぎる出来事があってから数日後、私は無性に『ハナビ』が打ちたくなり会社帰りにホールへ向かった。
一目散に『ハナビ』のシマへ向かうと1台だけ空きが。すかさずゲットして100Gほど回したところでBIGを引き当てる事に成功したのだが……”あの言葉”の意味を思い知らされる事になる。
ボーナス終了後、引き戻しを願ってレバーを叩いたのだが、願ってもないチャンスの瞬間が訪れた。
BIG後もしくはRT終了後、1G目にボーナスが成立し、それがBIGだとユニバーサル系列の名機「サンダーV」か「バーサス」の音楽が流れるのだが……その1G目に「遅れ」が来たような気がした。
「い、いや待て。これは私がこの演出が見たい為に勝手に遅れたように感じた錯覚だ……そうだ、そうにちがいない」
私は一度大きくため息をついて、中押しでドンちゃんに狙いを定める。リールが消灯して上段に止まっていればⅠ確。
「遅れた?いや、そんなことあるかい!」そんな事をもちろん心の中で談義しながらも、中リールのストップボタンを強打すると。リールが消灯……しかも上段にドンちゃんの姿が!!
「うおおお……きたーーー!」興奮の極致!とりあえずボーナスはゲットしたが、あとは右リールにドンちゃんが止まればBIG確定!しかし……。
狙いを定めて右リールを押すもドンちゃんは出てこずBIG成立ならず……。
結果はぬか喜びした私を「これでもか!」と辱める【バケ】という結果。
念願の演出が実現すると歓喜した数秒後に、崖に突き落とされたような何とも言えぬ屈辱感。
すっかり意気消沈した私は、その後もダラダラと打ち続けて完敗する事になった。
―天国と地獄―
この日ほど”この言葉”の意味を思い知った事はない。
馬鹿にしてごめんよ【シロ】。思い通りにならないのもスロットの面白さ……そう受け入れて、これからも楽しく打っていこう。
(協力=ロベルト竜馬)