パチンコ『牙狼』が挑む「新境地」! 業界を代表する「帝王」が示すものとは!?【激アツ新台実戦JUDGEMENT】
このようなウィークポイントを補うための「超ドデカスタート」であり、デジタルの高速消化なのであるが、時速600回転を担保するためには、これは先ほどのスペックにも関係するが、“回せる仕様”にしなくてはならないのである。
ボーダーでいえば、等価で設定1なら千円あたり50回転近く。設定6でも35回転ほどとなる。従来機と比較すると、似たような確率帯域となる『Pストレートセブン』は4円の設定1が21~2、設定6で13回ほどで、約2.5倍は違うのである。
以上のような内容をふまえたうえで、私の感想を言うと「3年早かった」である。
少なくとも「封入式パチンコ」が登場してからでないと、まともな評価は下せない。これは繰り返されたことではあるが、店のやる気を台の状態に反映できるかぎり、「回るパチンコ」は絵に描いた餅になることが多々ある。
その結果として、はっきり言って初打ちを終えたユーザーからは酷評が非常に目立つような事態となっている。なかには「よほどのことがないかぎり二度と打たない」「時間の無駄だった」などかなり強い表現で否定するファンもいる。
ただ、この市場反応はメーカー側もある程度予測していると思うので、ある意味想定の範囲内で起きていることだという認識であろう。それを覚悟のうえで、このタイミングで、牙狼で、サンセイが挑戦したことに意義がある、という判断ではなかろうか。
実際、よくチャレンジしたと思うし、本機はパチンコの現在地へのアンチテーゼに満ちあふれていると感じた。だから逆にいえば、この台を大勢のファンが受け入れられる土壌が生まれた時、パチンコ業界が大きく変貌する時代へと、または新たなフェーズへと突入するのではないだろうか。
『P牙狼コレクション』、今打つべき意味と価値のある台なのである。
(文=大森町男)