パチンコ歓喜を呼び込む「魅惑のサイン」! 心をざわつかせる「誘惑の花」はこうして定着!!
さらに、両機の登場から数ヵ月後には『CRフィーバービーチクラブ』が登場。盤面上部に施された巨大なランプは、まるでハイビスカスがパチンコ領域において承認されたことを誇示するかのような印象すら与えるのであった。
こうして、ハイビスカスはパチンコに根付く道程を得たのである。その用途は、「シンプルな演出にインパクトを与える」ことと「南国や海の副次的なイメージとしての記号」である。
このハイビスカスのイメージ路線は、続く2005年前後のハイビスカスプチブームでも受け継がれた。サンセイ『CRまぶや』、SANKYO『CRフィーバー美ら島』、サミー『CRシーコップ』など、いずれも本場沖縄や海を舞台にした機種となっていて、前の2機種はシンプル演出が特徴的である。
なお、サミーの『CRシーコップ』はモーニング娘。で大ブレイクした安倍なつみと後藤真希が活躍する豪華な内容で、さらに液晶上部に搭載されたハイビスカスランプは連続するほど期待度がアップするという「一発告知」の機能から外れたイレギュラーなハイビスカスマシンとなっている。
その後も沖海シリーズを軸にハイビスカス文化は途切れることなく継承され、いまでは「ハイビスカスモード」「一発告知モード」など、大当り告知に特化した演出モードさえ一般的に搭載されているのである。
ハイビスカス。妙な中毒性を持つ魅惑の植物はいつまでもパチンカー、スロッターの心をざわつかせ続けるのである。
(文=大森町男)