パチンコ店「禁断のボタン」が!?「問題児」があわやホールに「大混乱」を…
私は「お前いい加減にしろよ」とかなり強い口調で注意しました。すると「なんなのお前、マジあり得ないんだけど」と言ってきたので、「上司に向かってお前はないだろう。そのふざけた言葉遣いを改めなさい!」とすかさず指摘したのです。
すると、「うるせーなあ!やってらんねえよ!もう辞めるわ」と声を荒げてその場を離れ、怒りに身を任せてゴミ箱を思いっきり蹴飛ばして去っていきました。
ただでさえ人手不足で忙しいのに、こんな問題児を教育する余裕などありません。正直、辞めていただいたほうがお互いのためでしょう。私は内心ホッとしておりました。
これで話が終わりなら良かったのですが…。この新人は自分に怒られた事がよっぽど気に食わなかったのか、あろうことか店内の遊技台の電源を一斉に落とす「ボタン」を今にも押そうとしているではありませんか。
このボタンは営業中に絶対に押すことはない、いわば「禁断のボタン」と言っても大げさではないでしょう。
私と事務所にいたスタッフは慌てて新人スタッフを取り押さえて事なきを得ましたが、仮に「禁断のボタン」を押されてしまったら、ホールは「大混乱」に陥ってしまいます。
当然ながら、確変中やAT中、大当り中だったお客様からは「電源落として確変消えたらどうするんだ!」などの問い合わせが殺到し、スタッフはお客様の対応に追われる事態となるでしょう。
遊技台の電源が落ちただけでは大当りや確変、ATなどの状態が消える事はありませんが、お客様にご理解いただくまでに相当な時間と労力が掛かってしまいます。あのままボタンを押されていたら…。今でも考えただけでゾッとします。
これは後に「とんでもない問題児」として語り草となるほどの出来事でした。猫の手も借りたいほどの状況であっても、雇用する側は「しっかりと見定めなくてはならない」と教訓になったエピソードですね。
(文=ミリオン銀次)