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パチンコ店「禁断のボタン」が!?「問題児」があわやホールに「大混乱」を…

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 数年前、勤め先のホールは、スタッフが一斉に退職してしまって絶望的な人手不足に陥っておりました。正に猫の手も借りたいほどに忙しく、一刻でも早く新たなスタッフを雇用する必要があったのです。

 店長も早急に求人を出して対応しておりましたが、応募してくる人はなかなか現れず…。このままでは残されたスタッフが過労で倒れてしまうほどに切羽詰まった状況でした。

 その中で、待ちに待った求人の応募が一件あったのです。面接を対応した店長から「接客未経験で癖が強そうな若者で不安が残るけど、状況が状況だけに採用した」、「銀次君に教育係を任せるからよろしく頼む」と言われました。

 店長の様子から「不本意な採用だけどなんとかしてくれ」と言われているようで、私も不安になりましたが、四の五の言っていられない状況なのは事実です。私は快く新人スタッフの教育係を受け入れました。

 そして迎えた新人スタッフの勤務初日。私は初めて対面しましたが、見た目はいたって普通の「今どきの青年」という印象でした。しかし、いざ会話をしてみると…。

「どうもー今日から働く○○っす。よろしくー」という挨拶をされて唖然としました。友達と会話をしているかのようなノリで先輩スタッフへ話かけるなど、礼儀知らずにも程があります。

「なめてんのか!」という思いをグッと堪えて「○○さんをコーチする銀次です。よろしくお願いします」と挨拶を返し、不安で一杯の新人教育が幕を開けたのです。

 接客業が初めてという事で、挨拶の仕方や言葉遣いなどの基礎から教えていたのですが…。この新人は人の話を聞こうとしません。私がレクチャーしている間、よそ見をしたり髪をいじったりしておりました。

 仕事を教えてもらう姿勢とは言えないふざけた態度に、思わず「ちゃんと説明聞いてるの?」と指摘すると「モチロンっすー」というなんとも軽いノリの返事…。正直「こいつ大丈夫か」と思っている自分がおりました。

 ただ、最初から頭ごなしに指摘ばかりするのは良くないと考えて、数日間は湧き上がる感情を抑えて優しく丁寧に指導していたのです。しかし、こちらの教えを受け入れる姿勢は一切なく、しまいには「覚える事いっぱいあってダルいっすね」などと言い出す始末。

 さすがに「限界」でした…。

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