パチンコ「天国モード」に「リセットモーニング」…「伝統と格式」をモチーフにした「数珠連チャン」マシン!!
新型コロナウイルスが示すように、未来永劫「常識」がそのまま「常識」たることはありえない。文化や伝統にもこれと同じことが言えよう。
特に多様性が問われる現代社会では古き良き価値観が疑惑の視線に晒されることもしばしばある。天皇明仁が生きたままその地位を退いたのは記憶に新しいところである。
同じような「伝統」を体現する象徴として相撲が挙げられる。古事記や日本書紀に登場するような神話から続くこの行事もまた、儀式や訓練、娯楽やスポーツとしてその時代時代で業態を変化させてきたのである。
そして、パチンコにおける伝統の相撲、『綱取物語』も同じように、さまざまに形態を変転させながら時代を渡り歩いてきたのである。
現金機デジパチとして一世を風靡したこの名機は、CR機、潜確を使った疑似数珠連機、ST機といった変遷をたどり、最新作ではなんと権利物として役物機に生まれ変わったのである。これだけ幅広いゲーム性を取り込んだシリーズ機もなかなかないだろう。
そんな『綱取物語』が名機足り得るのは、言うまでもなく初代の功績が非常に大きい。今では考えられないようなゲーム性から引き起こされる類まれな爆発力で多くのパチンコファンを魅了した。
具体的には、内部的に3種類のモードが組み込まれていて、それが大当りごとに移行していくのである。その3つのモードとは、通常・天国・地獄で、それぞれ1/247、1/37、1/988と大当り確率が異なるのである。
ただ、電源を入れた時は必ず通常モードからスタートするようになっていたので、状態がわかる朝イチに打つことがこの台の鉄則となっていたが、電源を切らずに前日の状態で営業するホールも少なからず存在した。この電源オン・オフの有無を確認する方法が「十両・金星・小結」の朝イチ出目なのである。
電源を入れ直した場合図柄が必ず上記の並びとなっているのである。これで通常モード1/247からの勝負となり、当たれば天国移行を祈るだけ。モードの移行率は、天国が3/6(50%)、通常2/6(約33.4%)、地獄1/6(約16.6%)と半分は天国モードに移行する期待感の高さが人気の秘密でもある。
したがって、朝にこの『綱取物語』に群がるファンが続出し、パチンコにおける「リセットモーニング」的な立ち回りを広く浸透させた一台でもある。
とはいえ、いったん地獄モードに転落すればその後は終日大当りを引けないなんていうのはザラなので、初当りを引いた後に300回転、400回転とハマれば即離脱、そのままその台は一日誰も寄りつかないような風景が『綱取物語』のシマでは当り前であった。
時は1993年。バブルが崩壊し円が当時の戦後最高値を記録。不況は深刻化し、企業はこぞってリストラに拍車をかけるなど経済的には危機的状況であった一方で、皇太子(現天皇)の成婚やJリーグ発足による空前のブームなどお祭り騒ぎの雰囲気もある、振り幅の大きな年であった。この両極端、天国と地獄を携えた『綱取物語』がこのタイミングで流行したのも時代の象徴かもしれない。
(文=大森町男)
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