パチンコ「偉大なる」ヒットシリーズ最新作に“黄信号”!? 「安定した出玉感」「強力な武器」は魅力も評判は…
ホットな新台をユーザーの感想を交えつつ掘り下げていくこのコーナー、【激アツ新台実戦JUDGEMENT】。今回のピックアップマシンは、パチンコ界の絶対王者『海物語』シリーズの最新作にして、ミドルクラス初の遊タイム搭載機となる『P大海物語4スペシャル』(以下大海4スペ)だ。
ついにミドルタイプの『海物語』に遊タイムが搭載された。本格的にこのシステムと向き合うかどうかの試金石となる。『海物語』のコアなファン層である高年者には必ずしも相性の良い機能とは呼べない。市場がどういう評価を下すのか。大いに興味の湧くところである。
本機の遊タイムは通常状態で950回転消化すると350回転の時短が発動する。この遊タイムの性能も注目ポイントで、大当りを引き込めるか引き込めないか微妙な線(大当り期待度約66.7%)となっているのである。
私が打っていたホールでは新装2日目にもかかわらずすぐに空き台になるような状況で、連チャン抜け時短即ヤメ、確率内で当たらなかったら席を立つような立ち回りが目立ったが、一方で仕組みを理解していないような行動をするファンも散見された。
初打ちを終えたファンの間でも「お年寄りが逃げていく」「遊タイム350回なら付けないほうがよかった」「年配グループが平気で400~600回転を捨てる」など、なかなかの状況となっているようである。
特に『海』シリーズということで、一般的な新台入れ替えよりも大量に導入している店舗も多く、印象面ではより厳しい状況に見えることもあってか、巷では早くも「カリブショック」の再来を危惧する声が聞かれる。
ただ、旧基準機の撤去問題によって、このタイミングで主力となる『海』をある程度確保しておかないといけないという経営的な判断があり、いろいろそう簡単な話ではないのが『海物語』の偉大さでもあるのだが。
話が多少ズレてきたので、本題に戻ろう。多くの機種が期待度90%後半と超高確率で大当りに結びつくような時短回転数で遊タイムを運用しているのに対し、なぜこの『大海4スペ』は中途半端にも見える性能にしたのか。
本機がより優先したのは出玉感である。すべての大当りが1500発出玉。これこそが『海』ファンの求める『海物語』の価値であると捉えたのであろう。
通常大当りに付与される時短が120回と増えたが、肝心の確変突入率は52%で近年の機種ではかなり低めの設定である。それでも、突確が廃止されたこともあり、初当りで期待できる平均出玉が約4000発と充分なボリューム感となっている。
1/2で200発か2万発かみたいな機種が多勢を占めている中、この安定感は年配者にとって魅力的だろう。「1605発までオーバー入賞した」などアタッカー性能も上々のようで、このあたりが強力な武器となりそうである。
初動は必ずしも良好とは言えないようだが、長期的な稼働がデフォルトとなっている『海』シリーズ、これからの動向を注視していきたい。
(文=大森町男)
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