パチンコ店スタッフ「精神崩壊」の危機!?　過去最長のGWに起きた“悲劇”とは

　私はホールリーダーでしたので、そのようなハプニングを仲介したりしていたのですが…。もはや周りに気を配れるほどの余裕など残っておりませんでした。忙しさのあまり、つい熱くなって後輩スタッフに「お客さんの対応が遅すぎる！もっと早くできないの？」と、感情的な注意をしてしまったのです。

　すると、普段は物静かで人当たりの優しい後輩スタッフが目の色を変えて「この状況で出来る訳ないじゃないですか！」と、言い返してきたのでした。

　カチンときてしまった私は「文句言ってる暇があったら、テキパキ動きなさい！」と火に油を注ぐような発言をしてしまったのです。

　この一件が原因で、後輩スタッフと一切会話がなくなってしまい、険悪なムードに…。周りのスタッフにもそれが伝染し、誰かの感情がいつ爆発してもおかしくないほどのピリピリした空気が漂ってしまいました。

　このままでは、人間関係が壊滅して営業不可能となってしまう事も考えられます。すぐさま謝罪をするべきでした。しかし、その時の私には余裕がなかったのです。後輩を無視して仕事に戻ろうとしてしまったのですが…。

　その時です。店舗一の熱い男Aくんが皆を怒鳴りつけました。「こんな状況で接客してお客様が楽しめるはずがない」「苦しい時こそ皆で乗り切らなきゃダメだ」と。この言葉で我に返りました。Aくんの言う通りです。「ホールリーダー失格だ」と強く反省したのでした。

　私は、すぐさま後輩スタッフへ謝罪。それによって交友関係を修復することができたのです。皆もAくんの言葉が響いたのでしょう。バックヤードの空気も、心なしか和やかになったのでした。

　あの時の一件は今でも反省しております。どんな状況であっても、相手を思いやる気持ちが大切だと、身をもって体験したエピソードでございました。

（文=ミリオン銀次）

<著者プロフィール>
　ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。

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