パチンコ新台「劇的なV入賞」を楽しめる!?「物理的ラウンド抽選」も健在の役物マシン!!
名機復活モノとして登場し、2010年代の羽根物シーンを牽引した『トキオ』が『スペシャル』から3年の時を経てP機に降臨だ!
その名も『Pニュートキオ』。シリーズ伝統の「らしさ」を保持しつつ各所に改良が施された名機が貫禄の存在感を見せる内容となっている。
先に述べたように、羽根物としての基本的なゲーム性は『トキオ』シリーズから変わらない。ミニタワーから2つのルートに振り分けられた玉がステージの回転体を絡めてV入賞を狙う。
大当りすれば役物右に搭載されたリフトによって玉が運び出され、中段、上段ステージに用意されているラウンド振り分けギミックでラウンド抽選が展開される。大当りは場面下部に設置されているアタッカーによって消化。ラウンドは3ラウンドor5ラウンドor10ラウンドとなっている。
ゲーム性に大きな変化はないと言ったが、始動関係では根本的な部分が異なる2つのタイプが存在。従来のオーソドックスな羽根物の入賞形式となる「ハカマタイプ」とデジパチのように盤面中央に搭載された入賞口によって羽根の開閉が行われる「ヘソタイプ」があるが、導入されているのは圧倒的に前者である。
さて、気になる実戦からの知見を紹介すると、まずスペシャルルートに行きにくくなった印象である。もちろん、このあたりはネカセや役物の持つ個体性が関係してくるセンシティブな部分であるので全てがその限りではないだろう。
ただ、実戦上はルート手前のビッグタワー側にある落とし穴に入ってしまうパターンが多かったり、ミニタワーでうまく抜けそうなフィーリングでも足に引っかかって軌道がずれてしまう状況が多発した。
その分、ノーマルルートからのV入賞は可能性が高くなった印象で、ミニタワーの左側にあるスロープから下ってくる玉が勢いよくVゾーンを陥れるような入賞パターンがよく見られるのである。
これは本作から改良された可変式のスロープの影響によるもので、可動する役物部分の動きにうまく同調すれば玉のスピードを殺さずに威力を保ったまま回転体に絡んで大当りを誘発させたりする。
このパターンは一瞬で下段ステージを駆け抜けてVに吸い込まれるパターンが多いので、瞬きする間に大当りしているような、驚きももたらせてくれる。ただ、基本的には回転体のY字からストレートにVインするパターンとなるので、どこかに跳ね返ってとか、物理法則を無視しているんじゃないのかと疑うような強引で奇跡的な入賞パターンはほとんど見られなかった。
一方で、スペシャルルートの期待感は変わらずといったところ。1/4はいかないまでも1/5よりは当りに結びつくといった感じなので、主な経路となるノーマルルートから偶発的なスピード入賞を期待しながら、時折訪れるスペシャルルートによる激アツチャンスで興奮するといったプレイスタイルとなるだろう。
ともあれ、伝統的に長期的な稼働を期待できる機種。これからも末永く付き合って存分に楽しみたいところである。
(文=大森町男)
<著者プロフィール>
羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。
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