パチンコ「弱小店」の悲しい現実… AT・ART機の「誤爆」で一気に赤字に!?
少しでも誤爆がないように、台をひとつひとつチェックするのである。閉店後、台の履歴や状態を見ながら「天井間際ではないか?」「チャンスゾーンに滞在していないか?」「高確中ではないか?」など、少しでも期待値が出ないような状況にしておくのだ。さらにはチェックリストまで作成し、宵越し天井なんかもきっちりとチェックしていた。
1日の営業を通してチョロっと稼働し、1度もARTに当選しないまま閉店を迎える機種もザラにあるのだから、数日も放置されれば天井間際……なんてこともよくある。
たとえば、天井1000Gの機種があるとしよう。それをチェックリストで確認しておけば、○日300G稼働、翌日250G稼働、翌々日300G稼働で合計850Gだから残り150Gで天井……といった感じで、トータルG数を完璧に把握できる。このような場合は当然リセットをかけるわけだ。
こういった台を狙うハイエナ集団もいる訳で、そういう人たちは朝イチのガラ~ンとしたパチスロ島の回転数をすべてチェックしていく訳だが、宵越し天井に到達せず肩透かしを喰らうことになる。
そうなればミッション成功だ。
もちろんそれを実行したからといって誤爆を完全に防げる訳ではないし、お客さんのヒキ次第ではいくらでも出てしまうが、やらないよりは遥かにマシだろう。
低稼働の店舗責任者なら間違いなく経験していると思うが、稼働が少ない状態で複数台のART機が爆裂し始めるとモノ凄い速さでホルコンの粗利が減っていく。閉店時間が近くなればそれこそ地獄だ。
夕方には何十万円あった粗利が減マイナスに転じることも珍しくないのだから、もうその日は暗い気持ちで作業を終え帰宅することに……。悲しいけれどこれが「弱小店の現実」である。
(文=オーハナB)
<著者プロフィール>
元ホール店員、店長経験者。パチンコ店の裏側で起きた出来事や、人間関係を題材にしたコラムを担当している。過去に話題になった業界ネタなど、時代背景を感じる記事も作成中。自身の思い入れのあるシリーズの動向にも熱い視線を注ぐ。
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