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『ゲームセンタータンポポ』の接客…現在のパチンコ店との比較~昭和のテーマパークを目指して~

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 何回も恐縮ですが、私の原稿の多くは『ゲームセンタータンポポ』からヒントやアイデアを頂いてます。直近のパチンコやスロットからでも良いのですが、その原点となるとひと昔前の原風景を出発点としたいのです。その点はご容赦下さい。今回は、その接客や対応などを観ながら、現在のパチンコ店と比較考察します。

 以前も紹介したと思いますが、同店では昭和から平成にかけてのパチンコ店を再現。箱の上げ下ろしや球流しもセルフサービスですし、接客もサービスも当時を再現しています。

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『タンポポ』のお願いとお断り

 不便なところを了承してほしいなどの趣旨が店内に貼り出されていたり、同店のオーナーである【ひげ紳士】さんの著書『ひげ紳士の挑戦記~大衆娯楽を取り戻す~』にも似たような内容が記されています。

 もう何回も来店している皆さんならお分かりだと思いますが、店員の「ひげ紳士」さんも「はざま」さんも、本当にその当時の店員さんを上手く演出してくれています。

 店内のマイクパフォーマンスは当たり前のことですが、特にひげ紳士さんと仲良くしてしまうと様々なサービス? があります。例えばあまりにも大当りし過ぎて連チャンしてドル箱を積むと如実に嫌な顔をしていたり、今後は当らないように鍵穴に指で押してオカルト的な動作をしたりしてくれます。

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ひげ紳士さんのおちゃらけも演出の一部
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マイクアナウンス中のひげ紳士さん

 これだけではなく、それぞれの機種説明もお2人が丁寧に教えてくれます。サービスも当時を再現していると書かれていても、当時はもっとひどかった印象でしたけどね。

 現在のパチンコ店でもサービス(いわゆる接客)は、法人さんによってはホスピタリティコンテストを実施しているほど向上したと思います。

 でもどうでしょうか、私にはどうしても型に入ったマニュアルガチガチの接客に見えてなりません。仮に機種説明でも同じです。「あっ、これは実際に打っていない説明だな?」と感じることがあります。また長く話すことも、あまりない気がします。

 しかし、ひげ紳士さんやはざまさんの機種説明は「活きた機種説明」という感じです。現在では、機種説明や確率POPがあるのが当たり前ですね。実際に何度も何度も打ってきている感覚は、その言葉の発し方から異なっていますし。

 かつ同店でユーザーさんからのデータも、しっかり取り入れているのも分かります。当時の一部のパチンコ店では、稼動がなかった小規模なパチンコ店にありがちだったかもしれませんが、このような会話がしょっちゅうあった記憶が私にはありました。店員による箱の上げ下ろしがあったかもしれません。

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 また同店は、昭和のテーマパークを目指しているようです。テーマパークの代名詞といえば、あの千葉県浦安市にある某リゾートパークが出てくるのではないでしょうか。

 私は幼少の頃に数回しか訪れたことしかないのですが、「いやにおせっかいな感じがするなぁ」と思いましたが、後に一緒に楽しく迎えてくれた接客をホスピタリティと理解しました。もちろん、その頃はホスピタリティの意味が分からなかったです。

 私もパチンコ店に勤務して、パチンコ好きを活かして自分なりにホスピタリティを築いてきましたが、『タンポポ』のひげ紳士さんやはざまさんのホスピタリティはそれを上回ってました。

 機種説明や仲良くしてくれるだけでなく、特に印象に残っているのは、中々パチンコ店では見られない「お出迎えとお見送り」を1人1人にしっかり実施されているシーンです。店の出入口まで足を運んでしっかり会釈なさっていますが…。

 今のパチンコ店はどうでしょうか?
 店舗規模は年々大型化し、設備も自動化が進んでいますが、接客はマニュアルに沿ったモノですので、何度も書いていますが一義的な感じを受けてしまいます。

 パチンコ店の出入口は複数あっても、気が付かない限りお出迎えやお見送りを実施しているでしょうか? 色々なパチンコ店に行ってますが、実施していないホールは多い印象です。これを実施するだけでも、かなりパチンコ顧客の来店動機を少しでも上げることは可能だと思います。

 ひげ紳士さんやはざまさんの行動は、同業者として多く見習うところがあります。一義的な接客は、意外とすぐに見破られてしまいます。言葉は悪いかもしれませんが、味気ないというか…。

 ひげ紳士さんの場合は、もうひとつのパチンコ店『チャレンジャー幸手店(幸チャレ)』と『タンポポ』の接客の脚色について、上手く変化をつけているのです。幸チャレについては、あらためて伺って、また詳しくは述べる予定です。気になる皆さんは、単に打つだけでなく、その接客を学ぶことをお勧めいたします。

(文=四本コーヒー店.)
<筆者プロフィール>
 パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は(よんほん)ではなく(よつもと)である。

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