パチンコ「絶対王者」よりも高稼働を記録!? 日本を代表する〇〇との強力タッグが話題に!!

　現在のパチンコ・パチスロの大半は、有名人や著名人とのタイアップが主流となっています。ひと昔前は、タイアップ機をメーカーが発表するだけで大騒ぎしていたものです。

　現在では、オリジナルのコンテンツを探すことがレアになっている印象。ゲーム性などが評価されない限り、オリジナルコンテンツでヒットすることは難しいのかもしれません。

1つのコンテンツに絞って大量導入したホール!? 

　多数のアニメや萌え系の遊技機だけを設置の遊技場が、都内某地区にあります。法人は違っていても、ほぼ同じコンセプトで営業展開しています。ただ1店舗だけはお客様から絶大な支持を得ており、そのキャラクターの誕生日ともなれば店舗をぐるっと1周以上も列をなすこともあります。

　もっとコンパクトな例を挙げてみます。1つのコンテンツに絞って機種を大量導入し、最大設置期限の6年間までギリギリ使い切り、結果的に高稼働をしてきた機種がありました。対象のコンテンツは、設置していたパチンコ店の街と関わりがあったのです。

　その機種は、2011年に発表されたパチンコ『CR フィーバー X JAPAN 紅魂』（SANKYO）です。兄弟機は他に3機種ありましたが、今回はその時設置されていたスペックで紹介します。

　大当り確率が150.7分の1、基本的に確変ループタイプで時短30回付です。またランクアップボーナスも搭載されていました。大当りの最大ラウンドは15ラウンドで、全体の4％のみです。しかし確変率が67％と高い比率でカバーできていました。

なぜ同機種が「1つのパチンコ店」に大量設置されたのか

　同機種のためだけに、「X JAPAN」が実写を撮り下ろしたそうです。ゲーム性でも、基本的に実写で絡んだ予告やリーチで発展すれば激アツです。また盤面全体で覆うような「X文字役モノ」を完成させれば、これまた信頼度は高くなります。

　では、なぜ同機種が1つのパチンコ店に大量設置されたのでしょうか。それは、とあるメンバーの出身地であることを同店は知っていたからなのです。私は、その系列店に勤務していました。後にこの店舗に赴任して、そのことを聞いたのです。

　残念ながら私が赴任した時に同機種は撤去されていましたが、気になったので当時の状況を教えてもらったのでした。

　地元のお客様たちは、事前に色々な攻略雑誌から『フィーバー X JAPAN』が発表されることを知っていて、同店長などに「導入してほしい」と伝えていたとの事。そこで思い切って、同機種を1コース分導入したそうです。

　チェーン展開のパチンコ店でしたので、同機種の稼動状況を他の店舗と比べて見れるわけですが…断トツの首位を、長年キープしていたのでした。

　やがて段階的に減台せざるを得ない状況になりますが、それでも最長6年間稼動させることができたそうです。最終的に5台も残していたとのことでした。

　その5台だけでも営業中は終始満台に近い稼動で、パチンコ分野の絶対王者『海物語』シリーズよりも平均稼働が高かった様子。ちなみに『海物語シリーズ』はミドルスペックで2コース分ありましたが、小台数の同機種には叶わなかったそうです。

　何故そこまで稼働が高かったのでしょうか？ それは、老若男女問わずアーティストに対する「地元愛」がこの結果に影響していたのです。

　街全体は大々的に盛り上げている様子はなかったようですが、陰ながら応援していたのでしょう。ちなみに、その5台は1円パチンコ1台で他は4円パチンコだったそうです。

　これだけ「地元愛」に支えられたパチンコ機は、聞いたことがないと思います。ライトミドル機で遊びやすい仕上がりだったこともあると思いますが、やはり「X JAPAN」の同機取り下ろし映像が地元パチンコファンを虜にしたのではないでしょうか。

（文＝四本コーヒー店．）
＜筆者プロフィール＞
　パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は（よんほん）ではなく（よつもと）である。

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