パチンコ店「破壊＆大暴れ」の恐怖…警察沙汰まで発展した極悪行為とは

「完全確率抽選方式」を理解していれば良いわけですが…

　私はパチンコやパチスロのコアユーザーというだけではなく、パチンコ店の従業員も経験しています。なので、各々の大当りの仕組みやゲーム性なども理解しているのです。

　したがって、「お座り一発で当る」「どれだけ回しても大当りせず大負けする」といったケースがあることも分かっています。ホール店員になってから、「結果的にプラス収支となればラッキー」という考えを持つようになりました。

　しかし、パチンコやパチスロはキャンブル的要素があり熱くなることもあります。私のように、全てのユーザーが「完全確率抽選方式」を理解していれば良いわけですが…。実際はそんなことはないのです。

　私は、そのことを理解されないお客様を何人も見てきました。そんな方々が決まっておっしゃるのは、「店は何かやっている！」とか「ホールコンで大当りや出玉を操作しているだろ！」などです。

　お客さまと店とのトラブルは、数ヶ月に1回あるかないかという感じですが、本当に酷いトラブルは年に数回発生することもありました。

「警察沙汰」まで発展したクレーム!?

　私が一番酷いトラブルに巻き込まれたのは、今から10年前のことです。その中心にいたお客様（Aさん）は男性で年齢は40代ぐらいです。お仕事は何をやられているのかは不明でした。それは、平日の日中でも打ちにいらっしゃることもあったからです。

　では、このAさん。どんなことで問題となったのでしょうか。

　Aさんは、大当りの引きが本当に良くありませんでした。来店して勝ったのは全体の1割くらいで、あとは全て負けてしまっていた印象です。

　その日は開店から1時間くらいして来店されて、大人気機種で増台した『CRルパン三世～消されたルパン～』を打たれていました。

　しかし、大当りしても単発→また大当りしても単発という流れ。やがて確変に入るも、次の大当りは単発で終了してしまいました。大当りは数回で、出玉は全て使い切ってしまった…そのような状況で、Aさんから主任が呼ばれたのです。

　私はその近くを巡回していましたが、やはり「何で大当りしているのに、確変が続かないのか？」とハマっていることにお怒りの様子でした。主任は「完全確率抽選方式」を丁寧に説明するものの納得いただけず。そのやり取りは、何十分も続いたのですが…。

　しばらくして事件は起こりました。

　台枠のガラスを持っていた携帯電話で何度も叩き、割ってしまったのです。挙句の果てには、周りで打っていた方が積んでいたドル箱をぶちまけてしまい、コース内に玉が散乱してしまいました。

　それでもAさんは大暴れして収拾がつかなくなり、やむを得ず警察対応となったのです。

　結局はパトカーが3台、近くの交番から来た警察官が普通のバイクで3名、警察官だけで10名ほど来ましたので、店内は騒然。Aさんは、やむなくして警察官に捕らえられ最寄りの警察署へ送られました。

　混乱の起きたその日は、後日警察から色々聞かれることを想定して時系列にまとめたり、こちらの本部に報告するモノを作成したりして、早朝まで帰れませんでした。

　結局Aさんは警察から厳しくお灸をすえたとの事。様々な弁償の上で、私のホールを出入り禁止となったのでした。

　数年前、『CR牙狼』を営業中にハンマーで叩き割った事件がありました。今回の件もこれに近いものだと思いますが、全国のパチンコ店ならばよくある話しかもしれません。

　ホール側だけではなく、周囲を不快にさせる「迷惑行為」は絶対にやめましょう。ぜひともルールとマナーを守り、健全なパチンコライフを楽しんでいただければと思います。

（文＝四本コーヒー店．）
＜筆者プロフィール＞
　パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は（よんほん）ではなく（よつもと）である。

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