パチンコ店「警察を呼んでやる！」…当らず遠隔操作を疑う!?

パチンコで大当りせず遠隔操作を疑う？

　最近のデジパチには、救済的な機能として「遊タイム」が設けられている機種があります。それ以外のデジパチでは、たとえ甘デジでも「何百回ハマっても当たらない」といったことが起こり得るのです。

　ご承知の通り、デジパチは「完全確率抽選方式」です。例えば大当り確率319分の1ならば、ヘソに1玉が入る度に319分の1を毎回抽選しています。いつ当るのかは分かりません。

　ハマりにハマって、ようやく大当りして大量出玉が獲得できた際は嬉しくなります。しかし、せっかく確変に入ったのに、すぐに単発で終わってしまうこともあるでしょう。そんな時、何故だかパチンコ店や打っている台の責任にしてしまうこともあるのです。

「打っている自分は悪くない！」とか、言葉や胸の内で留めているのならばまだ良いと思います。しかし「パチンコ店の遠隔操作を疑う」といったことはよくありません。

　時には予期せぬ事態に発展してしまうこともあるのです。

「店の偉い人を呼んでくれ！」「警察を呼んでやる！」と…

　とある日。若い20代の男性3人が、『CR大海物語M56』（三洋物産）を打っていました。丸1日ずっと打っていたのかは不明ですが、どうやら全く当っていなかったみたいです。

　そして夜9時過ぎに彼らは動き出しました。従業員に対し「大当りを引いていないので遠隔操作をしているのではないか？」と詰め寄ったのです。質問された従業員は「毎回抽選しているので」と正しい回答をしたとの事でした。

　お客様たちは再び遊技をスタートしましたが、閉店まであと1時間になっても大当りできず…ついに怒りが爆発します。「店の偉い人を呼んでくれ！」と従業員に詰め寄ってきました。さらには「警察を呼んでやる！」と言ってきたのです。

　上司である役職者は特に抵抗せず、その3人に「警察を呼んでも良い」と回答。数十分後、制服と私服の警察官数名が来店したのです。

　警察は3人から事情を聴き取り、こちらパチンコ店側からも聴き取りを行ないました。そうしているうちに閉店となったのです。直ちに3人が打っていたパチンコ台を開けて、裏側や事務所などにある関係書類など色々と警察の方々が調べていました。

　私たち従業員は閉店後に清掃作業などが本来あるのですが、警察の捜査が終わるまで何もできませんでした。当然ながら、遠隔操作などもやましいことは全くない状況です。

　ですから挙動不審な行動をすることなく、捜査が終わるのを粛々と待っていました。警察の捜査には協力を惜しみません。

　約1時間で警察の捜査が終了。警察の結論は「何も問題ない」というものでした。通報者の3人は店の外で、警察の方々から切々と説明を受けていたのですが…。

　警察の方は3人にお灸をすえたようです。「負けた腹いせに警察を呼ぶならば始めからパチンコはやるな！」と伝えたとのことでした。

　パチンコが当らないからといって、店に文句をつける・警察を呼ぶのといった行動は止めていただきたいと思います。パチンコやパチスロと上手く付き合うためには、その大当りの仕組みを知ることです。その一番の近道は、パチンコ店の従業員として勤務することなのかもしれません。

（文＝四本コーヒー店．）
＜筆者プロフィール＞
　パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は（よんほん）ではなく（よつもと）である。

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