パチスロ「出玉感を最大限に演出」する「完全初出し」の〇〇を熱望!!【濱マモルの のほほんコラム~パチスロサウンド~】
パチスロ5号機世代、いや、4号機の北斗世代の方々にはピンとこないかもしれないが、昔のパチスロの大当り中に流れるサウンドはチープだった。
有名曲が使用されていても、それは「草競馬」や「もろびとこぞりて」など著作権フリーな楽曲であり、基本的には各社オリジナル。それでもどことなく味があり、これらをバンドサウンドにしたら面白いだろうと「SLOT-ISM」なるオムニバスCDを制作したこともあった。
まぁそれは置いておいて、アタシの記憶が確かならば、初のタイアップパチスロは山佐の『ピンクパンサー』だ。
少ない音数でお馴染みの曲を再現したマシンに感動を覚えたものだが、初の液晶搭載機であるサミーの『ゲゲゲの鬼太郎』が登場したあたりから状況が徐々に変化したように思える。タイアップが主流となり始めたのである。
当初は、興奮した。あのキャッツアイが、ゴルゴ13が、サラリーマン金太郎が、ミナミの帝王がパチスロになるのか。
個人的に大ファンだった榎本加奈子がパチスロ化された時は狂ったように打ちまくったし、めぞん一刻では名場面を眺めながら人目をはばからずに涙したが、これが当たり前になると、同時に悲しくなる自分がいることにも気が付いた。
例えば、アニメ。我々世代のアニメにはほぼオリジナルのアニメソングがあり、その曲が流れれば主人公の顔を思い浮かべられたものだ。
キン肉マン然り、ガンダム然り、北斗の拳然り。ただ、ひと昔前には有名アーティストがタイアップとして世界観とは程遠い楽曲を提供することが多々あり、それを聴くにつけアタシは首を傾げたものだが、おそらく、その感情に近いのかもしれない。
要するに、その機種だけのために作られた楽曲を欲しているのである。
エウレカセブンのFLOW、バジリスクの陰陽座。どちらも元々人気バンドであったとはいえ、このタイアップアニメのテーマソングということでそのまま起用され、パチスロファンからも知られる存在になった。
それは戦略として大変素晴らしいことであるのだが、イマイチ物足りないのである。