パチスロ「高い連チャン性と多彩な出目でファンを魅了」~4号機名機伝説~『ビーチガール』前編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.106】
1980年代初頭のパチスロ黎明期に業界に参入。数々の名機を市場に送り込んできた老舗名門メーカー、オリンピア。
アップライト型0号機の初代「プレイガール」を筆頭に、2号機トップクラスのヒットを記録した『バニーガール』と、その続編である『スーパーバニーガール』、4号機第1弾の『プレイガールV』とその後継機『プレイガールクイーンⅡ』などなど、機種名に「ガール」の呼称を付けるのが、かつての同社の慣例となっていた。
そんな、オリンピア「ガール」シリーズの最終作となったのが、1994年暮れにリリースされた4号機第3弾『ビーチガール』である。
『ビーチガール』
仕様は、前2作が集中役を搭載したA‐Cタイプだったのに対し、市場のニーズに応えてか方向を転換。BR2種類のボーナスで出玉を増やす、スタンダードなAタイプとなっている。
スペックは、全設定300分の1を大きく上回るビッグをメインに、REGも全設定にわたって高めの値が奢られており、ボーナスの連続性を重視して設計されていることが伺える。
そんな灼熱的なゲームを鮮やかに彩るのが、前作『プレイガールクイーン2』をさらにグレードアップした、多種多彩なリーチ目。
基本となるのは、ビッグ絵柄の「7」や「BAR」が一直線に並ぶパターン。一部例外を除き、いずれもビッグ確定となった。
大量リーチ目の定番ともいえるチェリー付きボーナス絵柄のハサミ目も、問答無用で鉄板。右リールに、REG絵柄のスイカや特定のチェリーが代用絵柄として停止するパターンもあった。
そして、本作のリーチ目の真骨頂ともいえるのが、ボーナス絵柄がL字型やV字型に並ぶパターン。当時、山佐以外のメーカーでこのような一直線型以外のリーチ目を採用した例は皆無で、本作が初の試みだったと記憶している。
一方、リーチ目も『ビーチガール』と同様、多彩なパターンを満載していましたが、加えて『ビーチガール』には無かったボーナス告知機能も搭載。フラグ成立ゲームの全リール停止後にリール窓枠右の「CHANCE」が点滅する仕組みだった。
業界トップクラスのハイスペックが生み出す高い連チャン性と、大量リーチ目の本家・山佐のマシンにもヒケをとらない多彩な出目演出でファンを魅了したオリンピアの『ビーチガール』と、タイヨーの姉妹機『マスターダックⅡ』。
ノーマルでも充分すぎるくらいに面白い両機種だったのだが、一部地域ではメーカーの与り知らないところで「どこかの悪い人たち」に手を加えられた裏モノが蔓延する。
次回、後編では、ノーマルではありえない「とんでもない特徴」をもった爆裂バージョンについて、実戦でのエピソードなども交えて綴ってみたい。