パチスロ「創業の地・沖縄の海をモチーフにしたオリンピアの新シリーズ」~4号機名機伝説~ 『ブルーマリーンⅡ』&『サンセットマリーン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.110】
心機一転、新たなシリーズ展開でシェア拡大を目指す同社が次なるテーマに選んだのは、創業の地である沖縄の海だった。
『ブルーマリーンⅡ』
果てしなく青く、そして美しい沖縄の海をそっくりそのままパチスロ機にしたような、その名もずばり『ブルーマリーンⅡ』。
パネルデザインはもとより、絵柄にもカジキマグロや船の舵など、海にちなんだものを採用。ムード作りはバッチリである。
仕様は、表面上のBR比率1:1のオーソドックスなAタイプ。スペックは、設定1でも300分の1を上回る高確率ビッグをメインに、REGは設定の高低で確率が大きく変動するのが特徴。
高い合成確率が繰り出す連チャン性が魅力だった前作『ビーチガール』と比較すると、ビッグ偏向の確率配分となったことで全体的に辛めな印象を受けるが、設定5・6の機械割は逆に高くなっている。
一方、『ビーチガール』で確立されたオリンピア流大量リーチ目は、よりバリエーションが増えて多彩なものとなった。
基本的には、ボーナス絵柄の「7」や「BAR」、そして15枚小役絵柄の「カジキ」の組み合わせが、一直線やV字型、山型やL字型、逆L字型といった所定のラインに並べば、ボーナスのチャンス到来。
ただし、組み合わせや停止ラインによって信頼度が激変するため、『ビーチガール』よりもはるかに難解度が高かった。
技術介入要素については、小役補正機能(取りこぼしに応じて高低2種類ある小役確率を切り替えて通常時のベースを一定に保つ仕組み)の効きが甘かったようで、通常時は所定の箇所を狙って小役を完全奪取することが推奨された。
一方、ビッグ中は例によってリプレイハズシによる獲得枚数アップが可能。1回あたりの効果はプラス15枚程度と控えめだったが、ビッグ偏向型スペックゆえに、長い目でみると相当な枚数上乗せが期待できた。
さて、そんな『ブルーマリーンⅡ』に続く新シリーズ第2弾としてリリースされたのが、夕陽に染まる海辺をモチーフにした、その名もずばり『サンセットマリーン』である。
『サンセットマリーン』
役構成や払い出しなど基本仕様に変わりないが、パネルのカラーリングに合わせて「カジキ」など一部の絵柄の色調が暖色系に変更。
スペックは、設定1~5がBR両ボーナスとも前作よりもアップ。反面、機械割は低~中設定域ではほぼ同等、設定5・6に至っては逆にダウンしていることから、通常時のベースがカットされていることが伺える。
ゲームを彩るリーチ目については、配列・リール制御ともに前作から変更が無く、完全踏襲したかたちとなっている。
なお、技術介入性については、ビッグ中のリプレイハズシが当時のパチスロ必勝ガイドの実戦でプラス30枚強という、『ブルーマリーンⅡ』の倍もの高い効果を記録し、物議を醸した。
なぜなんだろう。小役確率が引き上げられたのか、それともたまたま実戦人のヒキが強かったのか。いまとなっては、知る由も無いのだが…。
モチーフや基本仕様、ゲーム性を同一としながらも、スペック面で微妙に異なる味付けがなされた、『ブルーマリーンⅡ』と『サンセットマリーン』。
穏やかで控えめな性格の前者に対し、やや荒めに仕立てられた後者は、荒い勝負を好む九州や西日本で人気を博したようだ。
ただ、残念ながら個人的には両機種とも縁がなく、当時ほとんど触った記憶がない。
当時は『ビーチガール』が好きすぎて、ガラッと変わってしまったこれら2作に興味が沸かなかったのである。いまあらためて打ってみると、新たな発見があるかもしれない。こんど、「ぱち馬鹿っ!!」の倉庫を漁ってみることにしよう。