パチスロ「伝説の爆裂集中役搭載機が4号機で復活!?」~4号機名機伝説~ 『アラジンマスター』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.116】
アニマルかつみの回胴青春時代Vol.116
2号機から3号機の時代、怒濤の集中役「アラジンチャンス」で一大センセーションを巻き起こした『アラジン』を筆頭に、いわゆるA‐C機を立て続けにリリースしてきたサミー工業。
1994年初頭にリリースされた同社初の4号機『スーパーヘビーメタル』シリーズもまた、同社の伝統に則ったA‐C機だった。
しかし、4号機ではパンク確率の下限が3号機の倍にまで引き上げられるなど集中役に対する規制が強化されたことで、もはや在りし日のような一撃大量獲得は期待できなくなってしまった。
そんなこともあって、続く『九龍』と兄弟機『神龍2』では方向を転換。スタンダードなAタイプ機での登場となったわけだが、古くからのファンの間では「サミーといえば、やはり集中機」「集中機といえば、やはりアラジン」という思いが根強く、『アラジン』シリーズの復活を望む声が止むことはなかった。
そんなファンの願いが届いたのだろうか。1995年春、ついに伝統の名を冠した集中役搭載機『アラジンマスター』がリリースされる。
『アラジンマスター』
初代や二代目と比べ、突入確率が大幅にアップした「アラジンチャンス」だが、パンク確率も148.9分の1と歴代最高値となっている。これは、4号機の規定で定められている下限ギリギリの値。2号機の初代や3号機の二代目と比較すると、いかに4号機での集中役に対する規制が厳しいものなのかが伺える。
シングルボーナスの確率を2.6分の1と非常に高く設定することで、1ゲームあたり4.13枚という快速出玉を実現。ワンチャンスで期待できる獲得枚数はパンクで終了の場合は615枚、ビッグで終了の場合は800枚近くにのぼるなど、当時のA‐C機ではトップクラスの集中性能を誇った。
なお、「アラジンチャンス」には専用の告知機能を搭載。継続中は窓枠右横のランプが点灯するとともに、「キャメルサウンド」と称するアラビア調のBGMが流れる仕組みとなっていた。
元々、個人的に集中役搭載機は苦手で、初代『アラジン』も苦手だった。この時も、序盤はなかなか「アラチャン」を射止められず投資がかさみ、「この調子だと、果たして今日はいくら…」と、悶々としていた。
ところが、お昼を迎える頃にスイッチが入った。理論値を大きく超える長打を立て続けに2発お見舞いされ、一撃2500枚近い猛爆。その後はトピックになるような挙動は見せなかったものの、ボーナスと集中をコンスタントに引くことで出玉をキープし、そのままゴールするに至った。
『ソレックス』もそうだったが、一撃必殺の長打は期待できないものの、突入確率が高くなったことによる連打での大量獲得には相当な期待がもてる。そう強く感じさせられた1日であった。
その後も、『アラジン』というブランドと「アラジンチャンス」にかけるサミーの思いは尽きることなく、やがて2000年代に入ると、押し順AT機能によって擬似的に集中役を再現することで、初代をもはるかに超越するシリーズ最強の出玉性能を実現するのであった。