パチスロ「3色セブンの乱舞がアツいサラブレッドマシン」~4号機名機伝説~ 『ターゲットセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.118】
【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.118】
1980年代初頭のパチスロ黎明期に業界参入を果たし、2号機や3号機の時代には他メーカーに先駆け、『ウィンクル』や『ドリームセブン』といった、それぞれの号機での一番乗りを果たしてきた大阪の老舗名門メーカー、高砂電器。
1993年秋にリリースされた同社初の4号機『ロイヤルタカシーRT』は、ビッグ確率が設定6で120分の1という超絶的なスペックが自慢のBタイプで登場し、大いに話題と注目を集めた。
が、同じくBタイプで登場したメーシー販売の『トロピカーナ』と同様、出玉の少なさがネックとなり、残念ながら短命に終わってしまう。
そんな苦い経験もあってか、翌1994年リリースの4号機第2弾『エニィセブンA』は、スタンダードなAタイプ仕様で登場。
業界トップクラスのハイスペックが繰り出す超ノーマル級の連チャン性と、パチスロ史上初の3色セブンが繰り出す多彩な出目でファンを魅了、好セールスを記録する。
そして、続く『大三元X』は、前作の仕様やスペックを踏襲しつつ、パチスロとしては史上初となる麻雀をモチーフにしたマシンとして登場。色んな意味でファンに衝撃を与え、あらためて同社の存在感を強く知らしめることとなった。
そんな風に勢いづいた高砂電器が、4号機市場でのさらなるシェア拡大を目指して1995年にリリースしたのが、グリーン基調のパネルも鮮やかな競馬をモチーフにした3色セブンシリーズ第3弾、『ターゲットセブン』である。
4号機名機伝説~ 『ターゲットセブン』編
先述のとおり競馬をモチーフにしており、小役絵柄には騎手がかぶる「帽子」や、馬の好物としてお馴染みの「ニンジン」を用いているところがユニークである。
スペックは、REGを抑えてビッグに偏向した出玉重視の確率設計。連チャン指向の強かった前2作と比較してみると、性格の違いが見て取れる。
導入直後の高設定営業という好条件もあったが、当時のパチスロ必勝ガイドのホール実戦では、速攻&数珠入り乱れての連打が随所で炸裂。中には一撃5千枚近い猛爆を記録したケースも見られるなど、潜在能力の高さを見せつけてくれた。
続いて、技術介入要素について触れておこう。
通常時は、取りこぼしに応じて高低2種類の小役確率を切り替えて払い戻し率を一定に保つ小役補正機能が万全のため、基本的には全開ブン回しでも問題はなかった。
一方、ビッグ中は8枚役メインながらもその確率が非常に高いため、リプレイハズシが有効かつ必須。
平均すると18枚程度のプラスだったが、なにしろビッグに偏ったスペックである。長いスパンで見た場合の効果は計り知れなかった。
基本となるのは、いずれかのセブンが左右でハサむパターン。チェリー付きの場合は、限りなく鉄板に近いハイチャンス目となった。
一方、左リールにチェリーが停止しないハサミ目は、ローチャンスパターン。中リールの停止型によって、信頼度が激変した。
こんど、「ぱち馬鹿っ!!」の倉庫に眠っている実機を引っ張り出してきて、あらためてその面白さを検証してみることにしよう。