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パチスロ「4号機パチスロの歴史を変えた革命的マシン」~4号機名機伝説~ユニバーサル販売『クランキーコンドル』前編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.125】

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アニマルかつみの回胴青春時代Vol.125

 時は4号機時代が幕を開けて間もない、1990年代半ばのことである。

 各メーカーから様々な新機軸を盛り込んだマシンが続々と登場し、ほんの数年前は「冬の時代」と言われたパチスロ業界も、にわかに活気を取り戻しつつあった。

 その中心にいたのは、他でもない。累計販売台数約23万という、史上空前のメガヒットを記録した怪物マシン、山佐の『ニューパルサー』である。

 打ち手を選ばぬオーソドックスな仕様とスペック、そして…古くからの伝統である緻密なテーブル式制御が繰り出す多彩なリーチ目。それらが、老若男女を問わず多くのファンを魅了した最大の要因であるわけだが、ともかく圧倒的な勢力を誇る本作を前に、競合他メーカーは苦戦を強いられ、地団駄を踏まさせられることしきりな状況であった。

 業界最大手を標榜するユニバーサルとて、例外ではなかった。『ニューパルサー』に対抗し、1994年に同社初となる大量リーチ目搭載を看板に掲げたマシン、『イヴX』と『フリッパー3』をリリースするのだが、コントロール方式による擬似的な大量リーチ目ではまったくもって歯が立たず、シェア奪回には至らなかった。

 ところが、である。翌1995年夏にリリースされた1台のマシンによって、ついに『ニューパルサー』の独壇場であった市場の勢力図が塗り替えられることとなる。ふてぶてしい表情のハゲタカをキャラクタに据えたユニバーサル渾身の革命的マシン、『クランキーコンドル』である。

『クランキーコンドル』

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 仕様は、BR両ボーナスのみで出玉を増やす、オーソドックスなAタイプ。表面上のBR比率3:2という構成はユニバーサル初の試みだったのだが、それにも増して目をひいたのが、ビッグ中のみ有効となる4パターンの15枚役である。これらの存在が、結果的に本作を「4号機の歴史を変えた革命的マシン」と賞賛される大きな要因となった。

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 スペックについては、メインのビッグは最低設定1でも277.7分の1、そして設定4からは240.9という、当時の4号機Aタイプ機の中でもトップクラスの超高確率。にもかかわらず、対するREGにも相当に高めの数値が奢られているのだから、「おいおい、冗談でしょ!?」と、誰もが目を疑った。

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 とにかく、この初期4号機トップクラスともいえるハイスペックが繰り出す連続性は、時にヘタな裏モノも真っ青な凄まじい挙動を見せてくれた。実際、自分自身もパチスロ必勝ガイドの7日間リレー実戦企画「91時間バトル」の最終日に、一撃5千枚近い猛爆を体験している。

 そんな、ハイスペックが繰り出す連チャン性をより強烈に印象づけるゲーム演出については、『ニューパルサー』をも凌駕する超大量リーチ目が最大のセールスポイント。しかし、これについては当初、懐疑的な見方が大勢を占めた。

「どうせ、イヴXやフリッパー3みたく、よくよく見たらどれも、単純な一直線型ばかりじゃないの…w」

 当時、機種モノページの担当ライターだった自分を含め、誰もが皆そんな風に軽々しく思っていた。

 ところが、である。実態はというと、コントロール方式による擬似的な大量リーチ目に甘んじていた先の2作からは打って変わって、ユニバーサルとしては初となる完全テーブル式リール制御による、総数千数百にものぼる多種多彩なパターンを搭載した、正真正銘の大量リーチ目マシンだったのである。

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 しかし、本作が「パチスロの歴史を変えた革命的マシン」と賞賛される最大の理由は、そこではない。それまでは「やらないよりはマシ」と軽々しく捉えられていた4号機の定番攻略法が、パチスロ必勝ガイドの初ホール実戦でいきなり、常軌を逸した破壊的な効果を記録したのである。

 そんなわけで次回後編では、本作の人気を決定づけた技術介入性について、詳解させていただくとしよう。

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アニマルかつみ

アニマルかつみ

兵庫県尼崎市出身。1992年春にパチスロ必勝ガイドのライターとなり、以来30年にわたってメディア人の立場から業界の変遷を見つめてきた大ベテラン。ぱちんこ・パチスロの歴史に関しては誰にも負けない博識を持つ。最近ではYouTube動画チャンネル「ぱち馬鹿」のメンバーとして、各種企画の制作や出演、生配信などにも精を出している。ライター稼業のかたわら、ロックバンドのベースプレイヤーとしても活動中。愛猫家。昭和レトロ好き。

Twitter:@anikatsu213

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